としまえん閉園後にできる練馬城址公園とは?読み方と由来/ハリポタ施設は必要なの?
東京都練馬区の遊園地「としまえん」が8月31日で閉園し、94年の歴史に幕を下ろしました。初尽くし革新の94年間でしたが、時代の趨勢でやむ負えないところなのでしょう。今感慨に浸っている大人の方も多いのでは…。跡地は、防災対策の一環として都立練馬城址公園(約27ヘクタール)となる予定で、これから段階的に整備されます。ところで「練馬城址公園」…とは何て読むのでしょうか。新聞にルビが振ってあったので、やっと読めました。そして、名前の由来はどこから…?他にはどんな施設ができるのか、調べてみました。
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としまえん閉園後にできる「練馬城址公園」とは?読み方と由来
「としまえん」…最後の日曜日となった昨日は、開演前から大変な行列だったようですね。
せめて、隔週でいいからこの半分ぐらい人出があれば閉園となることもなかったのでしょうが…。遊園地のビジネスモデルを先駆けて作り上げた「としまえん」でしたが、テーマパークにおされて終幕を迎えました。
大正15年(1926年)9月15日開園、令和2年(2020年)8月31日、開園から94年の歴史に幕が…。
ところで「練馬城址公園」ですが、「ねりまじょうしこうえん」と読むのですね。
千葉にあるのに東京ディズニーランド、練馬区にあるのに豊島園…何故としまえん?
豊島氏が居城した練馬城跡に作られた遊園地だったから、「としまえん」なのですね。
「としまえん」が豊島園駅にあるのは分かりましたが、「ねりまじょう」とは!…知らなかった。
恥ずかしながら…都が用地取得費など800億円も投じて防災対策を進めているのも、としまえんの閉園のニュースが流れて初めて知った次第です。
練馬城とは、現在の東京都練馬区向山にある遊園地「としまえん」の敷地内にあったかっての室町時代の日本の城だそうです。「としまえん」になるもっと前に、もともと練馬城(ねりまじょう)という城があった所なんですね。元の由来ある名に戻るのですから、かえって良かったのでは…?
徳川家康より前に江戸を築いた太田道灌が攻め落とした練馬城ですが、その跡地が豊島園の一角にありました。練馬城は東京都練馬区向山にある平山城です。練馬城跡は遊園地である「としまえん」の中だったので、入園料を支払ってから確認するしかなかったようです。
練馬城の築城時期は不明ですが、石神井城の支城として豊島景村(としま-かげむら)が築城し、矢野将監という武将が練馬城主だったようで、矢野屋敷、矢野山城とも呼ばれていたようです。
標高は40.5m、比高は北側の石神井川とで8.5mの平山城です。
堀跡の向山庭園を散策すると、さらに徒歩五分くらいの白山神社には八幡太郎源義家が植えたというケヤキがあるそうです。周辺は見どころが結構あるみたいです。
練馬城の基本情報
通称・別名 豊島城、矢野山城
所 在 地 東京都練馬区向山3(豊島園)
旧 国 名 武蔵国
分類・構造 平山城
天守 構造 -
築 城 主 豊島景村築城年元弘年間(1331〜1333)頃
主な改修者 -
主な 城主 豊島氏
廃 城 年 文明9年(1477)頃
遺 構 堀割
指定文化財 都史跡(練馬城跡)
再建造物 なし
周辺の城
右馬頭屋敷(東京都練馬区)、和田山(東京都中野区)、板橋城(東京都板橋区)、石神井城(東京都練馬区)、赤塚城(東京都板橋区、愛宕山砦(東京都練馬区)、志村城(東京都板橋区)、中野城山居館(東京都中野区)、成宗城(東京都杉並区)、中野長者屋敷(東京都中野区)
以上、公園自体が歴史のあるものですし、時間をかけて付近を散策すると由緒あるものが、まだ結構見られるようです。東日本大戦災がターニングポイントとなって実現したのですから、災い転じて福となってほしいものです。
何せ、東京都は1957年に、この一帯に整備する「練馬城址公園」を指定していたというのですから…さかのぼること半世紀以上、それから長年にわたり具体化はしなかったが、石原慎太郎知事時代の2011年に事態が動いた。東日本大震災ですね。決定づけたのは…。
ハリー・ポッター施設は必要なの?
他には、跡地東側のアトラクションがあった場所に、西武鉄道や米映画大手ワーナー・ブラザースなどが人気映画「ハリー・ポッター」のスタジオツアー施設(約3万平方メートル)を30年契約で運営予定。(23年オープン予定。)
しかし、ハリー・ポッター施設って今さらの感が…どんなセンスなのよ…と突込みの一つも入れたくなります。また、実際に撮影で使われたセットが展示されているのならともかく、レプリカが展示されるのではねぇ~という感じも強いかと…。
でも、ワーナーが名乗り出てくれなかったら、東京都の買収話も進展しなかったはずですから、やむを得なかった。大阪のユニバーサルスタジオジャパンの二番煎じという訳ですかね。
ファンにとって感慨深いものがこみ上げてくるかも知れませんが…大阪の様にヒットしますかね。いささか不安を感じます。何かもっと他の施設は思いつかなかったのですかね。発想が貧困かと…。
ツイッターの中には「何で経営危ないからみんな来てって、3年くらい前に振り構わず大々的に言ってくれなかったんだ・・・。一年後に閉園って決まってから言われても、客はどうしようもないよ。しかも、今年はコロナで入場規制・・・今からでもせめて今年いっぱいまで延長して欲しかった。」なんて投稿がありましたが、同感ですね。
何よりも、としまえんを象徴する名物アトラクション「カルーセルエルドラド」の今後の行方の方をファンは注目しているようです。一旦、解体されて倉庫にしまわれていたエルドラドをとしまえんが1億円で購入し、71年に運転を開始したというのですが…。心配ですね。
移設先が決まっているのは「チャレンジトレイン」「模型列車」→埼玉県の西武園ゆうえんち
「スナッピー」「バタフライダー」「ミニイーグル」→横浜の八景島シーパラダイスの5つだけ。
このようにアトラクションの移設先が決まれば良いのですが、エルドラドはもう無理かな…?
メンテナンス担当者は「100年先も乗ることができるように整備してきたつもり」と語っているのに…
このままお蔵入りでは…いかにも気の毒かと。
としまえん閉園後にできる練馬城址公園とは?読み方と由来~まとめ
防災対策の一環として、練馬城址公園は2021~2030度に整備を進め、首都直下型地震などの大規模災害時日は帰宅困難者を受け入れる予定とか。必ず来ると決まっている大災害に備えるのは絶対に必要なことです。
東日本大震災がきっかけと言うか、後押しをしたというのが、なぜか象徴的な感じがしています。首都直下型地震が起きた時、その災害の規模は想像しただけで、ゾットします。
2011年、東京都の帰宅難民者は何万人だったのでしょうか。
東北から遥か離れた東京で、あの揺れだったのですから、直下型の大地震だったらと思うと…。
練馬区辺りに広大な避難所が一つあっても全然困りませんよ。必要ですね。公園になるのがベストだった。心配が杞憂に終わればよりベターです。子供の遊び場としては遊園地より優れているかと…。何しろ無料なのですから。
公園、緑地が持つ機能と役割について、防災、環境保全、レクリエーション、景観の魅力、この四つの視点と水と緑のネットワークを形成する上での重要な位置づけ、こういった点から重点化を図るべき公園、緑地を選定しております」(11年10月4日、都議会都市整備委員会での都市づくり政策部長発言)
子供の遊び場としては、お金を払って遊べる遊園地より公園の方がよりベターで、より自然です。
「緑地が持つ本来の機能の発揮はもとより、本年三月に発生した東日本大震災を踏まえまして、防災機能強化等の視点から優先整備区域としております」(11年11月8日、都議会環境・建設委員会での都公園緑地部長発言)
遠く離れた東京でも相当な揺れを感じた地震でした。備えがあるに越したことはありません。何もなければ、子供の遊び場としては最高のものとなるのですから。これに勝るものはありません。
また、一つ幼い子供が家族で気楽に遊べる名所がなくなってしまいましたが、来るべき大震災のことを考えると是非とも必要な場所であると思います。これで良かったかと…。
しかし、コロナ禍の後は、大震災の心配か!…
憂鬱だなぁ~。
明日は関東大震災記念日!なぜか、象徴的な感じが…。
防災の日なのに喉元過ぎれば熱さを忘れる…防災用品に欠けてるものが多い…反省!