どうなっているんだい!! 認知症の母の頭の中は?

      2018/06/19

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認知症になった母の頭の中はもうどうでもいいことばかりに支配されている。

気に病むことでも、何でもないのに・・・

何を言っても、もう言うことを聞かない。

放っておけば、ぶっ倒れるまで動き回っている。

 

単なる認知症かな?・・・ここまで急にすすむのかな?

一時的にでも発狂したのかな?・・・などと思ってしまう。

 

明らかに精神を病むでる気がした。

極度の心配症が出てきている。

まともな人間なら考えもしないことまでを心配している。

 

早く、柚子の木を切らないと近所の子が入って来て棘で怪我をする。

速く燃やしてくれ!

 

誰も来やしないって・・・。

近所の子供なんて・・・

何度、言っても聞き訳がない。

 

仏壇に線香を上げたい。

でもライターの火の付け方がまだ分からないという。

黙って火を付け、母に渡す。

 

相変わらず、トイレにゆく回数も尋常ではない。

喉に握り飯を詰まらせ救急車で病院に運ばれてから一層ひどくなった。

 

一日に飲む麦茶の量が半端ではない。

放っておくとデカボトル2本ぐらい飲んでしまう。

 

幾ら言っても止む気配はない。

又、救急車で運ばれるのが怖いのだろうが、極度の心配症だ。

手がつけられない。

 

喉に何かが詰まるのが心配なのだ。

ちょっと何か食べただけでも呆れるほど麦茶を飲む。

 

幻覚と幻聴も治まる気配がない。

相変わらず誰も来ていないのに、亡くなった父が来たと言う。

 

来るはずのない兄が来た。

お前と今一緒にそこで横になって寝ていた。

同じことを何度も言う。

 

歌が聞こえる。

誰が歌っているんだろう?・・・と。

 

知るか!・・・そんなこと・・・

見えないものが見え、聞こえないものが聞こえる。

レビー小体型認知症の典型だな・・・

 

一生治らないのかな?

時には不安に駆られた。

 

11月に入ると、我が家の新居もいよいよ完成真近になって来た。

母を一人にして置けないので、東京に連れ帰ることに決めた。

妻や子供の同意も得た。

 

新居の引き渡しが終わるのを待って母を迎えに行く。

まだ渋る母親を説得し、強引に車に乗せる。

 

有無を言わさず連れ帰ることにした。

とにかく必要な物だけ持って一旦私の家に戻る。

 

認知症の人を見知らぬ土地に転居させる事は、時として症状を悪化させることが有ることは百も承知していた。

 

しかし、兄と私を育てるのに40年以上も居た場所だ。

顔見知りもいる。仲の良かった人もまだ存命だ。

 

父が糖尿病から心筋梗塞を患い、離職して埼玉のこの土地に移る前に住んでいた所だ。

全く見知らぬ土地に移るのとは事情が違う。

 

この田舎に移って来た年月以上に元々住んでいた土地だ。

母をこのまま田舎に置いて行っても、一人ではもう何も出来なくなっている。

 

食事は作れない。

一人では満足に風呂にも入れない。

 

掃除も洗濯も出来ない。

クーラーのフィルター清掃など到底無理だ。

 

着替えすら満足に出来ない。

季節の衣替えなど全く不可能だ!

 

 

ショック療法で認知症を治すしかないと思った。

私が、母の実家に入るなどという選択肢は全然考えもしなかった。

第一働く場所が見つからない。

田舎の付き合いは、隣近所の付き合いも親戚付き合いも殊更に面倒臭い。

 

何の刺激もない。

夜は真っ暗闇のド田舎だ!!

 

冗談じゃない。

私の人生はまだ終わっていない。

 

こんな所でくすぶっていられるか!

こんな場所からさっさと離れたい。

 

隣近所への挨拶を済ませ、粗品を渡して各家を出る。

母を車に乗せ、ハンドルを握る。

 

やっと、この忌まわしい土地から離れられる。

もう、これで何度もこの家に来なくて済む。

心底、ホッとしていた。

でも、実際は私の考えがまだ甘かった。

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