外国人技能実習生が、5年間で2万6千人「失踪」異常過ぎでは?

   

 

法務省による「失踪」能実習生についての調査が話題となっている。又、国会でも外国人労働者の受け入れ拡大に向けた入管法改正案を巡り、法務省が19日、失踪した技能実習生2870人を対象に実施した聞き取り調査の「聴取票」(全員分)を衆参法務委員会の与野党の理事に開示した。

 

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調査の集計に誤りが発覚

 

この調査の集計では同省のこれまでの説明に誤りがあることが判明しており、野党が葉梨康弘委員長(自民党)の解任決議案を提出する事態にまで発展。

 

野党は改めて、元データとなる聴取票の開示を迫っていた。

聴取票について、政府は「入管法違反容疑で刑事訴追の恐れのある者から任意聴取した内容を記したもの。今後の調査への影響やプライバシー保護の観点から開示は困難」(安倍晋三首相の国会答弁)としており、開示された聴取票は一部黒塗りで、コピーや持ち出しは禁じられた。

 

閲覧した山尾志桜里氏(立憲民主党)は「(閲覧した)20人の内17人は明らかに最低賃金以下なのに、失踪動機(を尋ねる選択肢)で「最低賃金以下」とチェックしているのはゼロであったと矛盾を指摘する。

 

(法務省)は受け入れ側の不正を把握しながら見逃してきたことが表ざたにならないよう阻止している」と対応を批判し、聴取票の詳しい分析が必要との認識を示した。

 

修正後の修正結果によると、失踪動機(複数回答)の最多は「低賃金」で1929人(67.2%)。うち144人が「契約賃金以下」、22人は「最低賃金以下」だった。

 

月収は「10万円以下」1627人(56.7%)、10万円超~15万円以下」1037人(36.1%)―など。失踪後に不法就労した実習生は、2870人の内2634人(91.8%)に達する。

増え続ける技能実習生の失踪

 

技能実習生が会社から出る/逃げることを、単に「失踪」という言葉だけで、片づけていいのだろうか。

外国人労働者の受け入れ議論を進めるほどに、「日本で培われた技能、技術や知識を開発途上国から来た技能実習生に伝承」するという高尚な目的で実施されているはずのこの制度の矛盾が浮かび上がってくる。

 

過去5年間の累計では何と2万6千人が失踪!

法務省が今年(2018年)2月に発表した『平成29年に外国人の研修・技能実習の適正な実施を妨げる「不正行為」について』によれば、2017年に失踪した実習生は7千人を超し、過去最多となった。2013年からの5年間では延べ2万6千人以上が失踪している。

 

失踪する実習生の人数は、年々増加しており、2012年には2,005人だったものが、2016年には5,058人と倍増、さらに2017年には7,089人となり、全く異常な状況だ。

 

ちなみに2018年1月1日現在の不法残留者数は、6万6,498人に上り、前年同期比1.9%増である。この不法残留者数の約10%を占めるのが、技能実習生として入国した外国人であり、6,914人と前年同期比6.1%増となっている。

 

27万人を超す外国人実習生

法務省の発表によれば、2017年末に日本に在留する外国

人実習生は274,233人。実に27万人を超しているのだ。

27万人というと、福井県福井市や新潟県長岡市、茨城県水戸市などの人口とほぼ同じだと言えば、その数の膨大さを理解できるだろう。

 

すでにこうした膨大な人数の外国人実習生が、日本の産業の多くの場面で生産や加工、サービスを支えていることになる。この点を理解することが、まず議論のスタートになる。

 

技能実習生失踪の理由

背景に母国の過酷な経済状況がある。

①今よりも良い待遇の働き先が見つかった。

仕事を紹介しているブローカーの存在。同じ国籍の知人な

どに紹介してもらっているケースが多いらしい。

先に失踪した人からの紹介、技能実習制度ではなく個人的に日本に入国している人からの紹介など・・・

 

ベトナム人と中国人は、入国数が多いのでその分日本でのネットワークが広く繋がっている。我々が思っている以上に日本国内での外国人ネットワークは全国各地に広く繋がっているらしい。

 

自分の国以外で自分と同じ国籍の人が頑張っているのを応援してくれる人は、やはりよう多い様だ。

 

また、闇雲に働き先を紹介しているのではなく、技能実習生として日本に入国し「受け入れ先での嫌がらせや待遇の悪さ、イジメ」などがあり、その事を相談している内に、「酷い対応の受け入れ企業なら他を紹介するよ。」という助け舟的な感じでの失踪に繋がるケースもある様である。

 

実習生が個人的に新たな働き先を日本で見つけるのは困難という事もあり、誰かしらの紹介からの失踪が一番目立つケースとなっている。

 

②監理組合、受け入れ企業のケア不足

受入れ企業に配属になる前に事前説明があるが、説明不足や実習生がその事をしっかり理解してない事から受入れ企業と実習生との間での思い違いから不満が溜まり失踪に繋がるケースが多い。

 

実習生からしてみると、受入れ企業に意見を言いづらい事など現状報告を監理団体などを通して行うが、監理団体がしっかりとアフターケアをしていない事がある。その為、新たな外国人技能実習制度が施行されているが、優良とは程遠い監視体制の監理組合が存在する事も確かである。実習生を受け入れ検討中の企業担当者は、しっかりと話し合いの元に監理組合を見極める事が大事だと感じる。

 

新たな実習制度によって優良の監理組合と、そうでない組合での違いが出て来るので今後については多少なりとも期待が持てる。

 

③思っていた程、稼げない

本来の技能実習制度は日本の技術を学びに来る。という事を前提にしているが、実態として多くの実習生はお金を稼ぎに来日している人が多い。

 

『お金を稼ぎに来ているのに稼げない』との考えからの失踪ケース。
『残業の少なさ』『休みが多すぎる』など、思った程稼げずに失踪に繋がっているケースもある。日本人では残業が多すぎると嫌な顔をする方もいるが、実習生は飽くまで稼ぎに来ているので、ある程度の残業がある企業の方が稼ぎとしては多くなるので事前説明との違いが多すぎると失踪へと繋がりかねない。

 

また、実習生は自分で使用している家の家賃や生活費は自腹ですので意外と出費が多く、思っていた程お金を稼ぐ(貯める)ことができずに、より良い待遇の働き先に移ってしまう事がある。

 

実習生の中には借金をして日本に来日する人もおり、その返済や自国へのお金の送金ができずに受け入れ先から逃げ出し、さらに待遇の良い場所へと移っているケースがある。

 

④不当賃金や嫌がらせ、ブラック受入れ企業からの失踪

実習生は日本の労働者と同じ扱いになり、通常では各都道府県が定める最低賃金以上での雇用となる。このルールを守らず日本では考えられない賃金での雇用をし、実習生の失踪に繋がってしまっているケース。これは完全にルール違反の悪質な受入れ企業が悪いのだが、バレないだろうと、このような事をしている企業が結構有ることは確かである。

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失踪後の生活

実習生は失踪した後の生活がどうなるのか。この事をしっかり把握せずに逃げ出している人が多いのが現状である。

失踪後は、『不法滞在者』としての生活なので勿論普通には働けず、散々な扱いを受ける事も多い。

 

失踪した本人が悪いのだから、その事を逆手にとり技能実習先での給与よりもはるかに低い給与と待遇での扱いを受ける事が多くある。

 

失踪者が女性の場合、風俗店などで働かさせられていたという話も聞く。多くの失踪者は同じ国の人物との横の繋がりで生活を送っている事が多いが、新たな職場の紹介者から適当に対応され、実習先に戻ってくるケースや帰国してしまうケースもある。

 

そして、実習生が失踪した場合、見つける事はほぼ困難である。

 

失踪者を出さない方法の模索

失踪者の増加から新たな技能実習制度が施行されたが、受入れ前に優良の監理組合での受け入れを検討する事や、受入れ後の企業での対応、実習生への気配りが大事である。

 

受け入れする人物の国籍を選ぶのにも、その国の事やその国の人物の特徴などが企業に適した人などを検討してからの受け入れが必要である。

 

このまま技能実習生の失踪が増えるのでは新たな社会不安が生ずる恐れもあるだろう。新たな技能実習制度により多少でも歯止めをきかせられるだろうか?

余り期待は持てない。もっと抜本的な一本化した「外国人労働者の受入体制」を整えていかないと、間違いなく将来に禍根を残す事になるだろう。

 

移民政策

安倍首相は、飽くまで「移民政策を取る考えはない」と強調しているが、実態はすでに移民を受け入れているのと大差がない。

 

入管難民法を改革するだけで、抜本的な解決が出来るかは甚だ疑問だ。欧州では移民を受け入れた結果、「治安の悪化」「教育レベルの低下」など負の遺産が取り返しのつかない事態を招いている。無条件で移民を受け入れる訳にはゆくまい。

 

しかし、少子高齢化のため、日本では自前で即戦力となる将来の労働力の確保はすでに不可能となっている。女性の活用、高齢者の雇用拡大だけではもう追いつかない状況なのだ。

 

「移民は認めない」と言いつつ、実態は「偽装移民」!
この矛盾を解決していかないと不法就労の問題は解決しない。困難な問題だが、目を背けられない。
言葉のすり替えでは、もう無理な段階が生じている。
摩擦のない共生などあり得ない。我々は現実を直視しなければならない。

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