ラグビーW杯の視聴率は?経済効果は4370億円超で賞金0円の不思議?

   

ラグビー・ワールドカップ(W杯)日本大会を主催した国際統括団体ワールドラグビー(WR)と大会組織委員会が3日、東京都内で記者会見し、南アフリカの3大会ぶり3回目の優勝で閉幕した今大会について総括。全国12都市で開催された計45試合(台風で中止の3試合を除く)に計170万4443人の観客が訪れたと発表。

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ラグビーW杯の視聴率は?

「ラグビーワールドカップ2019日本大会」概要

◎開催期間:2019年9月20日(金)~11月2日(土)
◎参加チーム:20チーム
◎試合形式:計48試合(プール戦40試合、決勝トーナメント8試合):内3試合は台風により試合中止となり45試合に
◎試合会場:日本全国12会場(19開催都市)

 

日本―スコットランド戦は、一体日本人が何千万人見たか?

初の8強入りを果たした日本の活躍が大きな話題となり、にわかラグビーファンが増大。
恥ずかしながら、私もその中の1人でルールもろくに分からないまま、日本とスコットランド戦はテレビにかじりついた。

 

各地に子供向けのラグビーチームが増え、このラグビー人気は本当に日本に根付きそうな気がしている。

 

 

悲願のベスト8入りをかけて日本が臨んだスコットランド戦。
日本テレビ系の瞬間最高視聴率は、何と53・9%を記録。

 

平均でも39.2%の視聴率で、実際の人数に換算するとなんと推計で54862000
総人口を1億2615万人とすると、そのうち43%を超える数だったという。(ビデオリサーチでの計算)

 

こんなにテレビの視聴率が高くなった番組は最近では、まず記憶にない。
日本のFIFAランキング過去最高順位は何位だったかと言えば・・・?

 

1998年2月と3月の9位が最高。ベスト10に入っていましたよ。
でも、瞬間最高記録であまりあてにはならない。

 

自慢しても良い順位だが、毎月猫の目のように順位が変わるFIFAとWRとではその価値は全く違う。
ラグビーがサッカー人気のお株を完全に奪ったのではないか?

 

決勝の南アフリカ―イングランド戦の観客動員7万103人は横浜国際総合競技場史上最多で、2002年サッカー日韓W杯決勝をも超えたとか。これも大いに誇っていい数字ですよ。

 

大会組織委員会の御手洗冨士夫会長は「10年前の(開催)決定時に誰も思いもよらなかったくらい、大きなラグビーブーム、うねりを巻き起こした。それがアジア、世界に広まっていった。交流が各地であったことが大きな成果だったと思う。品格をもって戦い、終わればノーサイドのラグビースピリットが広がって好きになった人が増えていった。うれしい」と総括。

ラグビーW杯は大成功裏に!

記者会見の中で、WRのビル・ボーモント会長は「日本大会は最も偉大な大会として記憶に残る。ファンゾーンの集客、ソーシャルメディアでも記録を作り、日本人にはラグビーへの情熱があった。日の出ずる国はこれからも輝く。開催国として最高だった」と絶賛。

ビル・モーモント会長(左から3人目)、御手洗富士夫会長は左から4人目

 

会見では、アジア初開催の日本大会への関心の高さを示す数字も明らかになり、チケットは販売可能な座席の99・3%にあたる約184万枚が売れた(中止の3試合を含む)という。

最多タイ優勝となった南アの選手たち

 

大型ビジョンでの試合観戦やラグビー体験などを楽しめる全国16カ所のファンゾーンには、過去最高の約113万7000人(速報値)が来場。ソーシャルメディアの閲覧数は前回のイングランド大会の4倍以上となる17億回に上ったとか。

経済効果は、なんと4372億円を見込んでいるという。

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経済効果は4370億円超~内訳

  • 大会開催における経済波及効果は4,372億円と予測。

内訳は、直接効果1,917億円、第一次間接効果1,565億円、第二次間接効果890億円である。(直接効果はインフラ投資額400億円を含む)

 

  • 上記のうち、GDP増加分は2,166億円と見込まれ、税収拡大効果216億円、雇用創出効果25,000人に上ると予測。

 

  • スタジアムでの観戦者は最大180万人、訪日観光客は40万人に達する可能性。ラグビーワールドカップ2019日本大会は開催期間が44日間と一般的な国際スポーツイベントと比べ長期間に。

 

会場は日本全国12の都市と広範囲におよび、観光などの支出が開催都市を中心とする国内各地の経済活性化に。また、訪日外国人客の消費支出による直接効果は1,057億円に上ると予測。

 

  • 海外からの観戦客の獲得、インフラ整備や大会活用の仕方によっては、大会時のみならず、大会後も継続的な経済効果を創出する機会となる。
  • 各開催都市においても様々な取り組みが計画・実施されており、経済効果の拡大につながるものと期待される。
 直接効果  第一次間接効果  第二次間接効果
 大会開催前の準備段階 ●スタジアム等インフラ整備費用
●大会運営費用
  日本のサプライチェーン全体を通じた需要拡大   雇用増加による消費拡大
 大会期間中  ●大会運営費用
●国内客による消費
●訪日外国人客による消費

 

賞金0円の不思議?

前回、イングランド大会の決勝戦は全世界で約1億2000万人が視聴したという。
今回の南アとイングランドの決勝戦は全世界で何億人が視聴したのだろうか?
調べたが分からなかった。

 

しかし、あれだけの死闘を勝ち抜き、優勝したチームに与えられる賞金は、なんと0円だという不思議さに驚かされる。

 

1987年の第1回大会開催時から賞金制度はなく、優勝チームには「ウェブ・エリス・カップ」と呼ばれるトロフィーが贈られるのみ。サッカーとのあまりの違いに驚く。

長年貫いてきたアマチュアリズムの名残で、第9回目となる今回も「賞金制度を設けるという議論はもちろんなかった」(ラグビーワールドカップ2019組織委員会)という。

 

「お金のために試合をするのではない」と言えばきれいにも聞こえるが、稼げる選手が増えれば、海外の有力な選手やトップレベルの選手たちに憧れる子供たちを日本のラグビー界に確実に引き込めるはず。

 

日本ラグビーフットボール協会も、1日約1万円の日当のほか、独自に報奨金を用意。ベスト4進出で300万円、ベスト8進出で100万円を設定した。

今回大会では活躍も加味し「増額も検討している」(日本ラグビーフットボール協会)と言うが、どれだけ盛り上がろうともW杯による協会の直接収益は「ゼロ」。

 

スポンサーからの協賛費や国内トップリーグのチケット収入に支えられているという運営費からの捻出にも限界がある。

陸上界では、大会の賞金「ゼロ」を問題視する選手も現れている。9月に行われたマラソングランドチャンピオンシップ(MGC)は、東京オリンピックの代表選考競技会も兼ねていたことから国内のトップランナーが集結。

 

ただ、同大会では賞金制度はなし。3位に入賞した大迫傑選手は、自身のツイッターで「選手は名誉の為だけに走っているのではない」と主張し、「陸上選手がかっこよく見え、稼げる仕事にしたい」という思いから、自らが大会を主催する意思を明らかにしている。

 

一方、優勝賞金が桁違いなのがサッカー。
2018年のロシアW杯では、優勝賞金は3800万ドル(約41億円)。

 

賞金総額は4億ドル(約430億円)に上った。国際サッカー連盟(FIFA)によるとロシア大会は世界人口の過半数に近い35億7200万人が試合を視聴したといい、莫大な放映権料収入やスポンサーからの協賛費が巨額の賞金を支えている。競技人口も多く、世界中にプロリーグが存在しているなど、まさに「稼げるスポーツ」の代表格だ。

まとめ

ボーモント会長は「ティア1(世界の強豪10カ国・地域)とティア2(2番手グループ)の力の差は縮まっている。トップレベルで競争できる機会を増やしたい」と指摘。

 

今大会の盛り上がりを受けてボーモント会長は「日本の成功で将来への道筋が見えてきた」とし、27、31年の開催地を同時に決めることを明言。

 

収益が見込めるラグビー母国のイングランドで15年大会を、新興国である日本で19年大会の開催を同時に決めたのと同じく、開催の意向を持つアルゼンチンや米国にチャンスが回ってくる可能性を示唆。

 

今後は両カテゴリー間【ティア1とティア2】の試合を増加し、全体の底上げを図るという。
日本は来年7月に国内で日本大会準優勝のイングランド、同11月には海外遠征でスコットランド、アイルランドと対戦する予定。

 

ラグビーも陸上も、企業に属しながら選手として活動する「社会人選手」が多いため、他のプロスポーツのように稼ぐ仕組みが整いにくいという課題がある。

 

ただ、東京マラソンのように、大会に人気が出てスポンサーが多く付けば賞金として選手に還元する流れをつくることも可能だ。

 

一時的な注目に終わらず、競技全体の底上げを図るには、人気づくりだけでなく選手を支えるお金づくりの仕組みも必要だの指摘がなされている。

 

しかし、来年にはラグビーにもプロチームが作られる予定だと聞いている。
サッカーにJAリーグができ、人気が根付いていったように、ラグビーにもプロリーグができていけば変わってゆくのではないか。

 

少なくとも「賞金が0円」という不思議なことはなくなってゆくのではないか?
ラグビー人気が本当の意味で、日本に根付く過渡期が到来したかと思えるが・・・。

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