卓球女子の伊藤美誠(17=スターツ)が9日、24日開幕の新リーグ「Tリーグ」への参戦見送りを発表した。熟考を重ねた結果、2年後の東京五輪での金メダル獲得へ向け、さらなる研さんを積むため今回は参戦辞退を決めたという。
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全日本チャンピオンの伊藤美誠が、Tリーグ参戦を見送った理由は「Tリーグに参戦する選手がトップ選手ばかりではない」という一言に尽きる。
日本人なら石川選手・平野選手というトップ選手ばかりが集まり、参加して戦うリーグ戦なら、伊藤美誠も参戦していたろう。技術的にもレベルアップが期待できる。しかし、中国のトップレベルの選手は誰も出ていない。これでは出場するだけ時間の無駄だ。
この時期に、Tリーグなるものの存在価値が分からない。東京五輪に向けてプラスになる要因があるのだろうか?
今、卓球のプロ化が必要なのだろうか?
それに五輪でメダルを取れる可能性のある選手が右往左往させられるなど訳が分からない。
Tリーグに出て、ただ体力を消耗しているより、世界のトップレベルの中国人と戦った方がレベルアップできるに決まっている。伊藤美誠の参戦見送りは予想通りの結果であり、正解である。
中国人選手もいないし、自分よりも格下ばかりの選手じゃ、技術的に進歩しない。参加見送りが正解である。
もし、中国勢を破り日本人で金メダルを取れる者がいると
したら、今は伊藤美誠選手しかいないのではないか?
中国の選手を見てわかる通り、攻撃にも守備にも必要なのはまずはスピード!スピード!スピード!
回転がどうの、サーブがどうのこうのと言っている様なレベルではもうダメである。どんな球でも慣れれば終わり、すぐ通用しなくなる。
スピードは慣れるにしても限界がある。今はそれを磨いた方が良いに決まっている。 それには、世界のトップレベルの選手と対戦して行くしかない!
伊藤は所属先のスターツを通じてコメントを発表した。
「参戦に関してはとても悩みましたが、私は小学生からの夢『オリンピックで金メダル』を実現させるため、またこれまで私を育ててくださった卓球界へ恩返しするためにも、2020年の東京オリンピックで金メダルという結果を出すことが一番と考え、それまでの限られた時間を強化に専念することに決めました」とし、今後のTリーグ参戦については「近い将来、私もTリーグに参戦させてもらう機会がありましたら、皆様に私のプレーを見ていただきたいと思います」としている。
まさに、これでド正解である。
本人のコメントではオリンピックでの金メダルを実現に向けて強化に専念するため、年明けから始まる五輪選考レースで頑張るため、という理由が挙げられている。これだけ専念しなければメダルは取れない!
ただ、五輪への出場やメダル獲得というのは、同じく選考レースを戦っていく石川佳純や平野美宇なども同じ状況に立っている。石川佳純はTリーグへの参戦は「自分が強くなるため」と位置づけながら、「卓球ファンや一般の方に卓球の面白さを見てほしい」という卓球界への貢献も口にしている。しかし、これはかなり無理して言っているだけである。けなげと言えばけなげだが・・・
ネットなどでは伊藤美誠がTリーグに出ないのはおかしい、という声が挙がっており、今回そういったネガティブな声に応える形のプレスリリースとなった。
雑音には耳を傾けるべき時ではない。今は何と言われようと東京五輪に向けて一途に邁進すべきである。
ようやくTリーグに参加するトップ選手が決まったらしいが、五輪選考レースにはまったくマイナスであると思う。
このTリーグは5年後、10年後に卓球界を形成していくための大事な将来の新リーグになっていくかも知れない。
しかし、今まずは目の前の東京五輪でメダルを取るのが最優先事項である。Tリーグのスタートダッシュに注目し、存在価値があると思っている人が何人いるだろうか?
いつの日か、東京五輪後にTリーグに参戦すれば良いだけなのに・・・
その日が必ず来ることは間違いない。卓球ファンはそれを待っていれば良いだけの話なのに・・・
2016年12月、日本卓球協会による将来のプロ化を視野に入れた2018年発足の新リーグ構想が明らかになった。しかし、その後の経緯は変遷を重ねている。なかなか一本化出来ないでいる。
まず、Tリーグなるもののルールさえ定かでない。
試合はプロアマ混合のリーグ戦。男女各4チームが参戦し、来年3月まで全86試合で初代王者を決める。チームには世界ランク10位以内の選手1人以上との契約が義務づけられており、男子の木下マイスター東京には同8位の張本智和、女子の日本生命レッドエルフには同9位の平野美宇が所属。石川佳純(全農)もようやく、5日に参戦を表明した。副審が球出しをするマルチボールシステムなど独自ルールも採用している。
これだけ読んで分かる人が何人いるだろうか?
殆どの人がわからないのではないか!
私にはチンプンカンプンである。
Tリーグ構想とは、日本に存在する複数の卓球チームが参加するリーグ構想である。この構想では、ドイツの卓球リーグを参考にしている。Tリーグには、世界トップレベルの選手を擁するチームから、趣味でプレーする地域のチームまでが、各カテゴリーに分かれて存在することになるらしい。
ドイツの卓球リーグを参考にするのはいいのだが、ドイツでは1部から16部までレベルごとに分けられたピラミッド型になっており、この中で1・2部が「ブンデスリーガ」と呼ばれ、ドイツ国内のみならず、日本を含む多くの海外選手が参戦している。
日本のTリーグも理念・理想は立派なものを掲げているが、それは東京五輪が終わってから、ゆっくり議論すれば良い。将来、世界NO.1の卓球リーグを実現できるようにじっくり熟考すればよい。今はそれどころではあるまい。
マイナス要因は極力排除してゆくべきである。ワールドツアーに向けての調整もあるというのに、今はTリーグ設立どころではあるまいに・・・一体何を考えているのだろうか?年寄りの再就職先は、もっと他の方法で考えるべきでは?