今上天皇陛下の退位日程が、2019年4月30日となり、2019年5月1日に皇太子様が新天皇に即位することが決定した。これにより、30年間続いた平成は終わりを告げることになる。今回は、『今上天皇の退位』・『新天皇の即位に伴う儀式、即位の礼・大嘗祭』について、いろいろと調査してみた。
Contents
行事は来年、2019年
●2月24日 在位30年式典~天皇陛下の在位30年を祝う式典:国立劇場で行われる。
在位20年のとき(2009)国立劇場で行われ、3万人が集まりEXILEがお祝いの曲を披露
した。
●4月30日 天皇退位
●5月1日 新天皇即位
●10月22日 即位礼正殿の儀、パレード、饗宴の儀(パレードには国産のオープンカーが発注予定。 今日、11月19日発表された。)
●11月14日~15日 大嘗祭(だいじょうさい)
新天皇即位後、初めての新嘗祭(にいなめさい)で、1度だけ行う最も重要な儀式。新天皇が、その年に収穫されたお米などを備え、自らも食べ、国の安明と五穀豊穣を祈る。宗教的な行事のため、皇室行事となっている。
「退位礼 正殿の儀」とは?
天皇退位に伴う式典の名称(国事行為)
「即位の礼 正殿の儀」とは?
即位の礼(そくいのれい)または即位礼(そくいれい)は、日本の天皇が践祚(せんそ)後、行為を継承したことを国の内外に示す(即位)一連の儀式で、最高の皇室儀礼とされる。(国事行為)
中心儀式の即位礼正殿の儀は、諸外国における「戴冠式」、「即位式」にあたる。
即位の礼後に、五穀豊穣を感謝し、その継続を祈る一代一度の大嘗祭が行われる。
即位の礼・大嘗祭と一連の儀式を合わせ御大礼(ごたいれい)または御大典(ごたいてん)とも称される。
「祝賀御列の儀」 パレードのことで、出発点は皇居、到着地点は東宮御所
これらの儀式は1日で終わるのではなく、1年かけて執り行われる。
日本で一番大きな儀式に当たるわけだから、色々と伝統に則った細かい流れや式典があるのだろう。下記に一連の式典を掲載しておく。
例えば、今上天皇御即位の場合(1990年)を見てみよう。(以下の動画を参照されたい)
今上天皇が御即位された1990年(平成2年)、この時の即位の礼はどのような内容のものであったのかを見てみよう。
第125代・今上天皇の即位の礼・大嘗祭を巡る儀式は、1990年(平成2年)1月23日の期日奉告の儀から始まり、1年間に渉り関連行事が行われた。
即位の礼にあたり、式典の警備・要人警護には先帝・昭和天皇の大喪の礼での3万2000人を大きく上回る3万7000人の皇宮護衛官、警察官が動員され徹底した検問などが行われた。
この警備の特別予算は54億円に上ったとされる。高御座の輸送に当たっては、過激派テロリストによる妨害を防ぐため、陸上自衛隊のヘリコプター(CH-47J)で隠密に行われた。
即位を祝う饗宴の儀は、宮殿豊明殿で11月12日から行われ、15日迄計7回、延べ3,500人の賓客が招かれた。
『さきに、日本国憲法及び皇室典範の定めるところによって皇位を継承しましたが、ここに即位礼正殿の儀を行い、即位を内外に宣明いたします。
このときに当り、改めて、御父昭和天皇の六十余年にわたる御在位の間、いかなるときも、国民と苦楽を共にされた御心を心として、常に国民の幸福を願いつつ、日本国憲法を遵守し、日本国及び日本国民統合の象徴としてのつとめを果たすことを誓い、国民の叡智とたゆみない努力によって、我が国が一層の発展を遂げ、国際社会の友好と平和、人類の福祉と繁栄に寄与することを切に希望いたします。』
日 程:1990年(平成2年)
即位の礼に参列した各国要人
近代に入ってからの天皇3代の明治天皇・大正天皇・昭和天皇においても、正式な高御座が常設されている京都御所に於いて「即位の礼」が行われていた(※厳密にいえば、高御座は即位および大嘗祭後の節会だけのもので、近世には通常は紫宸殿には白い帳のかかった四角い御帳台-大正以降の即位礼で皇后が使用するものとは同名異物-が置かれていた。また戦前の古写真でも紫宸殿内に帳台がおかれた写真があり、高御座が常設されるようになったのは比較的近年のことのようである-といっても半世紀以上は経つが・・・)。
1989年(平成元年)には、今上天皇の代には即位の礼・大嘗祭の開催地を巡り、東京と京都で論争となったが、最終的に東京都千代田区の皇居内で開催された。これには時代の変遷により、止むを得なかったという事情もある。前3代と異なり、平成の今上天皇即位の礼(即位礼正殿の儀)においては、一連の式典に外国の要人も多数参列していたため、京都に比べ東京のほうが警備がしやすく、かつその費用も抑えられた。当時はまだ関西国際空港が開港しておらず、京都迎賓館も無く、近畿地区における要人の大規模な受け入れ態勢が十分には整っていなかったのである。
専門家による伝統を守るべきとの主張もあり、京都側は京都商工会議所が懇談会を設置する等、京都での開催が多方面から主張された。また、平安京以来1000年余に渡り『天皇』の存在が当たり前だっただけに、京都近辺の市民の落胆ぶりは大きかったといわれる。そういった事情への配慮もあり、皇居での「即位の礼」関連行事をほぼ終え、三重県伊勢市の伊勢の神宮内宮や奈良県橿原市の神武天皇陵に親謁し、先帝四代の陵のうち京都府京都市にある孝明天皇陵・明治天皇陵に親謁に伴い、同市上京区にある京都御所において各地方公共団体の首長や関西経済同友会など近畿の各種団体の代表、経済界の首脳陣らを招いて大規模な茶会が催された。
ざっと、一連の式典の内容は以上の次第である。
今回は、これに今上天皇の退位『代替わりの行事』が加わり、新天皇の即位に伴う儀式、即位の礼・大嘗祭が行われる訳だから、間違いなく前回を上回る大規模なものとなることだろう。
祝日法では「その前日及び翌日が『国民の祝日』である日は休日とする」との規定がある。5月1日が「祝日」の場合、祝日の「憲法記念日」である3日と挟まれた2日が、さらに4月29日の祝日「昭和の日」と挟まれた30日も休日となり、10連休となる予定。
今から、来年の長期に渡るゴールデンウィークは大きな話題になっている。
何はともあれ、慶賀な次第である。