2018年2月18日午前7時過ぎ、東京・白金にある北里通り商店街で凄まじい轟音が響き渡ったそうです。この事故は、数々の事件捜査で名を馳せた元東京地検特捜部長の石川達紘弁護士(81)が引き起こし、初めて自らが被告人として法廷に立った事件(?)です。捜査段階では「アクセルペダルを踏んだかも」と述べていた石川被告ですが、初公判から「交通死亡事故は乗っていたレクサスの不具合」などと猛反論をくり返し無罪を主張。公判廷で供述を翻したことについて、はるか後輩に当たる若い女性検事からも「調書の重要さは誰よりも知っているはずだ」と法廷で皮肉られていたそうですが…。まったく応えていない様子で、果たして過去の栄光に泥を塗る荒唐無稽の反論なのか。それとも本当にトヨタの欠陥車だったのか、注目の判決は来年2月に下されます。
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車を暴走させ男性をはねて死亡させたとして、自動車運転処罰法違反(過失致死)と道交法違反の罪に問われた元東京地検特捜部長で弁護士の石川達紘被告(81)の論告求刑公判が、東京地裁(三上潤裁判長)で開かれ、検察側は禁錮3年を求刑した。
この事件で連想してしまうのが東池袋で同じくトヨタの…こちらはプリウスですが、車を暴走させ母子2人を死亡、9人にけがを負わせた飯塚幸三(89)被告の事故ですね。
どちらも高齢で頑固一徹というか、公判廷では車の欠陥を指摘し、無罪を主張。科学的にブレーキを踏んだという証拠が出てこないのに、絶対に「ブレーキとアクセルを踏み間違えたことはない」などと反論。片や旧通産省工業技術院の元院長…もう一方は元東京地検特捜部長…。
一応、被害者への弔意は述べても絶対に自らの非は認めない。ここに世間一般の人はやり切れない思いを抱いてしまうのだと思います。往生際が悪すぎる…と。歳と共に認知機能は衰えるというのに認めない。絶対に…。自分は例外と…だから、真摯な反省があったとは受け止められない。
そして、どちらも死亡事故であるのに逮捕もされていない。ひがみっぽい言葉ですが、「上級国民」であるとか…一般国民の処罰感情からして、納得できないことが多すぎるのです。特に、逃亡の恐れがないとか、証拠隠滅の恐れがないなどの事情を考慮しても…です。
起訴状を否認している以上、逮捕されても何らの不思議はありません。他の死亡事故では逮捕されているのに、どちらも逮捕されない。「上級国民」と「下級国民」とで分断されているような感じすら受けます。この不公平さに大多数の人が苛立ちと腹立たしさを覚えるのです。
特に、この「特捜のエース」と異名をとった石川被告は、よぼど自分の体力と頭脳に自信があったのでしょう。飯塚被告の様に杖をついている訳でもありませんし、ゴルフの腕前も160㎝前後の身長なのにかなりの飛ばし屋だったそうです。そして、車の方も…かなり飛ばすと。運転に自信があった!
事故の当日は20代の若い女性と早朝ゴルフに興じる積りだったようですね。毎晩のように銀座で豪遊していたとも聞いています。ヤメ検としては大成功した男だったのでしょう。軽く1億円越えの年収と共に…その自負心が脳裏から去らない?
事故直後は右足をドアに挟まれ、身動きがとれずにいたところに「早くここ(車内)から出してくれ」と、かなり横柄な態度で突っ込んだ金物店の店主に要求したそうです。対向車線を歩いていた歩行者が亡くなったか、どうかの認識があったのかは不明なようですが、かなりの態度だったようです。
事故後に華麗な経歴に泥をなすりつけてしまったのは間違いないかと。公判廷での荒唐無稽な反論とともに…。銀座での豪遊をお釈迦にしてしまった瞬間でした。
論告で検察側は、車の機能に異常は認められず、被告が誤ってアクセルを踏んだと指摘。「運転者の基本的な注意義務を怠っており、過失は極めて大きい」と述べています。しかし、公判で被告は「アクセルペダルを踏んでいない」と無罪を主張し、弁護側も「事故当時の体勢ではアクセルを踏むことは不可能で、何らかの車の不具合で加速、暴走した」と反論。
起訴状によると、2018年2月18日、乗用車を路上に止めて降りようとした際に誤って急発進させ、時速100キロ超で約320メートル暴走。東京都港区の歩道上で堀内貴之さん(当時37)をはねて死亡させ、店舗に突っ込んだとしている。
石川 達紘(いしかわ たつひろ 1939年4月4日 -81歳 )は、日本の検察官。
1989年に特捜部長に就任。
検察官としては、東京地方検察庁特別捜査部長(東京地検特捜部長)を経験。
福岡、名古屋の両高等検察庁検事長を最後に01年に退官。
退官後は弁護士(第一東京弁護士会)
論告などによると、石川被告は2018年2月18日、東京都渋谷区で乗用車を止めて降りようとした際に誤ってアクセルを踏み込み、最高時速121キロで暴走。歩道に立っていた男性(当時37)をはねて死亡させたなどとされる。求刑は禁固3年。
公判では自動車事故の専門家やトヨタ関係者らが証人として出廷し、車の不具合か否かが激しく争われました。亡くなった男性の妻は娘と傍聴。法廷で石川が放った「私も被害者だ」「私は生かされた」との言葉に対し、「胸をえぐられる思いでした」と訴えています。
いつの公判で言い放った一言なのか、調査しましたがはっきりとした日付は分かりませんでした。しかし、石川被告の自分本位な態度には暇がないようです。これだくではなく、金物店の店主には誤字脱字だらけで石川被告からの文書が届いたそうですから…。
普通、お店を壊された被害者の苗字ぐらい間違えずに書くはずですが、それさえ間違えていたようです。店主は『心からの謝罪が一度もなく許せない』と怒りを隠しきれない様子だったそうですが、無理もありません。これでは誰だって心から謝罪しているとは到底思えないでしょう。
そして、そもそもいくら運転に自信があったとは言え、停車させるのに「パーキング」に入れずに、ドライブに入れたまま7分間も停車させ、寝そべっていること自体が大きな誤りです。その後、車外に出ようとした…女性の荷物を受け取ろうとした。論外ですね。
明らかに車の性能を過信しすぎているかと…。自動車教習所では、絶対にこんな停車のやり方は教えないはずです。そもそもの操作ミスかと…。公判では、国土交通省所管の独立行政法人の専門家を被告側証人として出廷させ、ドライブレコーダーなどの詳細なデータ解析をもとに「ブレーキシステムの不具合で車が勝手に発進、暴走した可能性がある」と証言させた。
もし石川被告の主張どおりシステム不具合ならメーカーのトヨタの過失となる
踏み間違いかシステム不具合かはレクサスのEDRのデータを調べれば解ること
80歳の上級国民と最新型レクサスのEDRどちらが正確で信用に足るかは一目瞭然だろう
「車に不具合はなく石川のアクセル踏み間違いが原因」としてきた検察側の主張を揺らさせようともしたようですが、徒労に終わったようです。レクサスはドライブレンジに入れたままでフットブレーキから足を離してもフットブレーキが作動したまま停車状態を保持できる「ブレーキホールド機能」を採用しています。
石川被告はこのブレーキホールド機能を作動させていたとしていますが、外に出ようとして車が動き出してしまい、焦って右足をドアの外に挟んだまま、左足でブレーキを踏んだつもりがアクセルだったというのが真相でしょう。
このブレーキホールド機能も強くアクセルペダルを踏み続けると外れてしまうそうです。でなければ、最終的に100キロを超え、約320メートル走って反対側の歩道にいた男性をはねて死亡させ、商店に突っ込んで止まった現象の説明がつきません。
石川も右足骨折の重傷を負った。パーキングブレーキのブレーキシューが焼け焦げており、明らかにパーキングブレーキがかかった状態で突っ走ったことをうかがわせていたそうです。
いろいろ石川被告の無罪主張は無理筋のものではないか、と書いてきましたが、やはり気懸りな点があります。…本当にプリウスやレクサスに欠陥はないのか?オートマ車は大丈夫なのか?
徹底的に調査すべきだという疑念が去らないのです。暴走事故が老人しか起していない、特有の事故なのか、メーカーは再度調査すべきだと思われます。まさかとは思うのですが、以下のツイッターが気懸りです。一笑に付する訳にはいきません。
来年の2月に禁固刑の判決が下されれば、弁護士資格は剥奪され輝かしい経歴に終止符が打たれます。恐らく最高裁まで争うのでしょうから、簡単に結論は出ないと思われます。しかし、これだけ老人の運転する車だけが暴走する事件(?)が多発すれば、やはり一概に「ペダルの踏み間違い」と片付ける訳にはいかないと思われます。
高齢ドライバーによる重大事故が社会問題となっているなかで、超有名弁護士が加害者となった。自分の体力と頭脳によほど自信があったのだろうが、その慢心が人生の晩節を汚すことになった…20代女性と早朝ゴルフで「暴走ひき殺し」超有名弁護士・81歳の転落などと片付けて良いのか。
今一度、国民的関心を持って、同様の事故を洗いざらい調べる必要があると思います。万が一、欠陥車だったら…損害は測り知れないかと。