読売新聞社が4~6日に実施した全国世論調査では、自民党総裁選に立候補を表明している3人のうち、誰が次の首相にふさわしいかの聞き取りを実施。その結果は菅義偉官房長官が46%で最も多く、石破茂・元幹事長33%、岸田文雄政調会長9%の順だったそうです。多分、この結果がそのまま総裁選の開票結果に繋がるのでしょう。石破氏はあまりに自民党議員の中では不人気(正しいことを言っているのですが…)ですから、結果は知れたものになるはず。万事、物事に慎重な菅氏が総裁選に立候補したのは、確実に当選出来るという確信を得たからでしょう。満を持しての行動のはずですから、まず外れることはないでしょう。この人物は過去の経験から推測して、ここぞという時に思い切った判断ができる人なのです。ここが安倍氏や麻生氏の様に、世襲議員で安楽に暮らしてきた良家のお坊ちゃん達と違う所ですかね。良家の子女と比べると、明らかに肝が据わっているのです。百戦錬磨という奴ですね。しかし、安倍政権を7年8ヶ月もの長期に渡って影で支え続け、その理念をそのまま継承した上で、せいぜい拡大再生産するだけの菅義偉総理(?)の手法で、本当に日本経済が回復するものでしょうか。甚だ疑問です。特ににコロナ対策と日本経済の回復という荒業を同時に実行するのは誰にでもできるものではありません。菅氏では無理だと思います。長期間にわたり、無理に無理を重ねた結果が今の日本経済の姿、菅氏の姿なのです。どう見ても等身大なのです。従来の政治手法では日本経済の回復は困難だと思われますが…。叩き上げ実力派の限界が見えてきた…?
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安倍氏の様に「取り巻きの高級官僚・イエスマン」が耳元でささやく、思い付きだけのトンデモ政策を採用したりはしないでしょう。彼は慎重な男ですから…。しかし、過去の経験から何とかなると判断して、無批判に安倍政権に隷属し続けた結果が、今の菅氏の等身大の姿なのではないでしょうか。
誰が見ても、素人判断でも無理だと分かっていることを菅氏は強行しました。菅氏が安倍政治を支えた政策問題の多くに無理があります。その一つが、コロナが感染拡大している中での「GoToキャンペーン」の実施です。これを強行したことで、「彼の限界が見えた」のではないでしょうか。
しかも、この政策の実施時期は安倍氏の指導力に陰りが見え始めた時に強行しています。こうした民意とかけ離れた愚かな政策を取り続けることで、安倍氏と同様の結果に陥るものと思われるのですが…。
菅氏が思っている程、日本国民は愚かではありません。勇気を持って断る、トップを戒めなければならない時、菅氏は盲目的に付き従っています。官房長官なら仕方がないと思っていたのか?政治生命を保つため?…しかし、それは菅氏の一方的な論法です。国民は見逃していません。
ここに菅氏の限界があります。彼にはそのことが分かっていません。従来の政治手法がまだ通じるものと思い込んでいます。大いなる勘違いです。従来の経験則がまったく通じないのが「コロナ」です。彼の豊富な人生経験が返ってコロナには通用しないのが分ってない。
コロナは利権集団に忖度しませんし、調整役も役には立ちません。まったく無用の長物です。彼の経験に基づいた判断は、これからすべて裏目に出るでしょう。GOTOキャンペーンと同じような失敗を繰り返すのでは?最後にどうなるかは…国民が選挙で民意を反映するしかないのです。そうなってからでは遅いのですが…。
自民支持層に限ると、菅氏は63%に上り、石破氏が22%、岸田氏は8%。野党支持層では石破氏59%、菅氏22%、岸田氏2%、無党派層では石破氏39%、菅氏33%、岸田氏11%の順だった。政党支持率は、自民党が41%(前回8月7~9日調査33%)に上昇し、立憲民主党が4%(同5%)などで続いた。無党派層は40%(同46%)。
安倍氏が辞任を表明しただけで、本当に彼や自民党の支持率が上がったのでしょうか。本当だとしたら、日本国民もかなり愚か者だという事ですね。情緒的、散漫すぎますよ。そうではなく、「安倍退陣、万歳!」の声だと思いたいのですが…。真実は選挙をしてみるまで分かりません。
変化を嫌う日本国民が菅氏の政治能力…調整能力?、危機管理能力?いざという時の判断力に期待したというのなら完全に読み間違いでは?雪崩をうった様に菅氏支持を唱えた自民党の各派閥の領主と何ら変わりません。
ここには永田町の論理でしかありません。一般世間と隔絶された社会です。参考になりません。
また散々、安倍氏の政策を批判してきたマスコミが、退陣する分かった途端に手のひらを返した様に称賛し、おべっかを使い始めたのが不可解です。安倍氏を影の如く支えた菅氏をも賛辞するのは、節操がなさすぎるのでは…?マスコミに報道に携わる者としての矜持がないとしか思えません。
菅氏の危機管理能力や調整能力は、せいぜい地震か、台風の様な自然災害に対するものだけです。経験した事しか分からないのです。未知の、経験した事のない感染「ウイルス」などへの対応能力などあるのか、ないのか、さっぱり分かりません。
何しろ実績がないのですから…期待する方がどうかしているとしか…。
それなのにマスコミが無批判に菅氏を礼賛してどうするのですか。国民をまたミスリードしたいのですか。菅氏の奥さんが「ファーストレディ」…?どうでもいいことですね。話題になる事なら何でもいいと思っているなら、視聴率重視のテレビ局と大差がありません。
菅氏行きつけのスナックや飲食店のマスターが「気遣いの人」ですと持ち上げたところで何の得があるのでしょうか。こんな所で威張る人間がどうかしているのであって、庶民的であることをいくら報道した所で、日本の経済は回復するのでしょうか。何のプラスになる…?
過去の経験が役に立たない所から日本も出発するしかないのです。日本国民にその覚悟がある?…もちろん、老害ばかりが際立つ国会議員に望むべくもない。しかし、マスコミにもその覚悟が見られない。安倍氏の政治・経済政策の功罪は感情的に堕するのではなく冷静な判断が必要です。
「悪夢のような民党時代…云々…」と比較すれば、どんな政策だって優れて見えます。それだけで良いのでしょうか。安倍政治の功罪をキチンと検証しない限り、発展性は望めません。安倍氏の手法はコロナで吹っ飛びました。
異次元の金融緩和のアベノミクスも、三本の矢も企業が儲けて内部留保が拡大した所で終わりました。賃金が上がらないのではGDPの6割を超えるという消費経済が拡大する訳がありません。観光業界を救済したいという発想は間違っていません。
しかし、旅行にも行けない人々をどう救済するのですか。医療従事者は旅行どころではないはずです。どこか、観点がズレまくっていますね。国会議員の方々は…。
国民の生活は良くなりませんでした。コロナ後の世界ではアベノミクスが何の効果も発揮できなかったのは明らかです。これからも通用するでしょうか。いや、通用しません。異次元の金融緩和の弊害は…?恐怖の結果しか見えてきません。
挙句の果てが大増税!…消費税を下げるどころか、財政悪化を理由にさらに上げる積りでしょう。
ベーシックインカム制度を真剣に考えた方が良いのでは…?単なるバラマキでは…財政再建どころか、さらに悪化が…しかし、他にどんな方法があるのか。企業の内部留保を吐き出させる妙薬がないのなら、仕方がないのでは?
従来の発想に囚われていては、コロナ後の世界で生き残ってはいけないでしょう。「働き方改革」が菅氏にできるとは思えないのです。デジタル庁を新設しただけではAI戦略、知的戦略を描いたことにはなりません。発想が陳腐です。
生年月日 | 1948年12月6日(71歳) |
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出生地 | 日本 秋田県雄勝郡秋ノ宮村(後の雄勝町、現湯沢市) |
出身校 | 法政大学第二部法学部政治学科卒業 |
前職 | 段ボール工場作業員、建電設備株式会社社員 衆議院議員小此木彦三郎秘書、横浜市会議員 |
現職 | 衆議院議員、内閣官房長官 沖縄基地負担軽減担当大臣、拉致問題担当大臣 |
所属政党 | 自由民主党(小渕派→古賀派→無派閥) |
称号 | 法学士(法政大学・1973年) |
配偶者 | 一般女性 |
(出典 ウィキペディア(Wikipedia)
秋田県雄勝郡秋ノ宮村(現、湯沢市秋ノ宮)に家があったイチゴ農家に長男として生まれる。家族は父、母、姉2人、弟1人の6人家族。父、菅和三郎は第二次世界大戦末期、満鉄職員として当時満州国の首都だった通化市で日本の降伏を迎えた。
引き揚げ後、郷里の秋ノ宮で農耕に従事。「秋の宮いちご」のブランド化に成功。秋の宮いちご生産出荷組合組合長や、雄勝町議会議員、湯沢市いちご生産集出荷組合組合長などを歴任。2010年に93歳で死去。母や叔父、叔母は元教員であり、2人の姉も高校教諭という教育一家。
雄勝町立秋ノ宮小学校(現、湯沢市立雄勝小学校)卒業後、雄勝町立秋ノ宮中学校(現、湯沢市立雄勝中学校)に進学。中学卒業後は、自宅から最も近い秋田県立湯沢高等学校に2時間かけて通学し、第3学年では進学組に所属した。
後に、「フライデー」から「特に目立った成績ではなく、姉が進学した北海道教育大学を受験したが不合格となった」と報道されたが、森功の取材では菅本人は当時教員にだけはなりたくないと考えており、北海道教育大の受験はしていないと述べているのですが…。
父親から農業大学校への進学を勧められたが断り、高校卒業後、集団就職で上京。「東京へ行けば何かが変わる」と夢を持ち上京したが、秋田時代と変わらぬ日々を板橋区の段ボール工場で過ごし、現実の厳しさを痛感することに。
上京から2年後、築地市場でアルバイトをしながら、当時、私立大学の中で一番学費が安かったという理由で法政大学第二部法学部政治学科(夜間部)へ進学。1973年、大学を卒業し、建電設備株式会社(現、株式会社ケーネス)に入社。
1975年、政治家を志して相談した法政大学就職課のつてで、OB会事務局長から法政大学出身の第57代衆議院議長中村梅吉の秘書を紹介される。自由民主党で同じ派閥だった衆議院議員小此木彦三郎の秘書となる。以後11年にわたり秘書を務めた。
通常、秘書は3年しか持たないと言われ、神経も体力も消耗する激務。そうした中で11年も勤め上げた菅氏はやはり稀有な人物であろう。けだし、苦労人ではある。
1983年、小此木の通商産業大臣就任に伴い大臣秘書官を務める。
1987年、神奈川県の横浜市会議員選挙に西区選挙区から出馬し、初当選。
その後市議を2期務めた。横浜市政に大きな影響力を持っていた小此木の死後、当選回数わずか2回にも関わらず、小此木の事実上の代役として、秘書時代に培った政財官の人脈を活かして辣腕を振るい、高秀秀信市長から人事案などの相談を頻繁に受けるなど、「影の横浜市長」と呼ばれた。
1996年の第41回衆議院議員総選挙に神奈川2区から自民党公認で出馬し、新進党公認・公明推薦の上田晃弘、旧民主党公認の新人大出彰らを破り、初当選を果たす。
1998年の自由民主党総裁選挙では所属していた平成研究会会長の小渕恵三ではなく、師と仰ぐ梶山静六を支持し、同派閥を退会。その後宏池会に入会。
2000年の第2次森内閣不信任決議をめぐる「加藤の乱」では、加藤紘一らに同調して不信任案の採決では欠席したが、その後の加藤派分裂では親加藤派の小里派(会長:小里貞利)ではなく、反加藤グループの堀内派(会長:堀内光雄)に参加した。
総務副大臣へ
竹中平蔵総務大臣の下、総務副大臣(情報通信、郵政担当)として総務省内部統制のトップを任され、事実上人事権なども行使した。
総務大臣へ
2006年10月、NHK短波ラジオ国際放送への放送命令に定義されている放送事項に、「拉致問題」という具体的な内容を加える方針を示した。
2007年に発覚した年金記録問題では、厚生労働大臣の柳澤伯夫を差し置き、総務大臣の菅が検証を担当した。
麻生内閣発足後は麻生の側近として低支持率にあえぐ政権を支え、中川秀直や塩崎恭久ら党内の反麻生派を硬軟取り混ぜた様々な手段で抑え、また、積極的な政策提言を行い、政府紙幣や無利子国債発行、世襲制限を唱えた。
2009年7月、古賀が東京都議会議員選挙敗北の責任を取る形で辞任。麻生の解散予告後だったこともあり、選対委員長代理として総選挙を取り仕切ることになる。
2012年4月、郵政民営化法改正案の採決で、賛成する党の方針に反して反対。
2012年自由民主党総裁選挙に先立ち、甘利明に呼びかけて安倍晋三の総裁復帰を画策し、麻生太郎を引き入れて安倍を返り咲きさせた。同年9月、安倍の自由民主党総裁就任に伴い、自民党幹事長代行に起用された。同年12月の第46回衆議院議員総選挙では、三村を比例復活も許さずに破り6選を果たす。
官房長官へ
2012年12月、第2次安倍内閣の発足に伴い、内閣官房長官に任命される。
2013年、郵政民営化の考えにそぐわないとして、日本郵政社長坂篤郎を就任わずか6か月で退任させ、顧問職からも解任した。同年に発生したアルジェリア人質事件では、防衛省の反対を押し切り、前例のない日本国政府専用機の派遣を行った。
2014年5月、内閣人事局の局長人事を主導し、局長に内定していた杉田和博に代わり加藤勝信を任命したとされる。元内閣参事官の高橋洋一によると、局長人事を機に官僚を統制下に置き「歴代官房長官の中でも屈指の情報収集能力」を持つようになったという。
同年7月、自らが出演したNHK『クローズアップ現代』の放送内容について、放送後のNHKに官邸を通じて間接的に圧力をかけたと報じられたが、事実や関与を否定。さらに、同年11月には衆議院解散による第47回衆議院議員総選挙執行を安倍に進言。
2019年4月1日、総理大臣官邸での記者会見にて同年5月1日より施行される新元号を「新しい元号は『令和』であります」と発表。
同年5月9日-11日、官房長官となってからは初となるアメリカ合衆国訪問。初日からマイク・ポンペオ国務長官、パトリック・シャナハン国防長官代行(直後に国防長官に指名)、10日にはマイク・ペンス副大統領と会談した。
ドナルド・トランプ大統領との面会はなかったとはいえ、政権を動かしている実務畑の3人と会談できたことは異例の厚遇として報道されている。
2020年8月29日、党総裁と内閣総理大臣の辞任を表明した安倍晋三にかわる新たな総裁を決める自民党総裁選挙に出馬する意向を党幹事長である二階俊博に伝え、後の9月2日夕方に、正式に記者会見を開き、出馬を表明。
以上が主な経歴ですが、国会では定型文の答弁だけを繰り返し、メディアの露出を最小限にしぼり、国民に生の声で政策を説明することもせず、密室で政策を決めていく手法が際立っています。
森友問題や「桜を見る会」、買収容疑で逮捕された河井克行前法相夫妻への1億5000万円などについても問われても、相変わらず木で鼻をくくった答弁を繰り返すばかり。
桜を見る会」問題について管轄する立場にありながら「まったく気づかなかった」「全体として気づかなかった」とありえない言い訳を口にし続ける。こうした手法を今後も繰り返す積りなのか。
テレビ会見では、致命的とも思えるほど返答のスピードが遅い。菅氏も安倍氏同様、回答が用意されていないと答えられない人物なのでは…?。官房長官としては「全く問題ない」「批判には当たらない」と回答を避け切り捨てる常套句で逃げ切っていただけなのだが…。
官房長官だから、それで済んでいたのだが、このレベルで果たして内閣総理大臣が務まるのだろうか。国会では安倍氏と同様の批判に晒されるのでは?また、官房長官としては優秀でも、対内・対外両方担う日本の総理大臣は、どう見えるかも凄く大切で…
彼にはちょっと難しい、無理なのではと思われるのだが…。
想定外の質問や答えにくい質問に対しては、「そのような指摘は当たらない」「全く問題ない」「コメントする立場にない」と、機械的に繰り返してきただけで「菅話法」「菅官房長官語」だと話題にはなっても、これでコロナ後の世界を乗り切れるのか。大丈夫か。
唯一アドリブがきくのは、東京新聞・望月衣塑子記者など下に見ている批判者や対立関係にある者に対して、攻撃を加えるときだけ舌鋒が鋭くなる。これでは安倍氏と同じ穴の狢ではないか。
なんの説得力も…魅せる力も、安心感もないのに、何で自民は彼を推すことになったのだろう。 安倍さんの代わりとしてならベストに見えるが、1年以上も任せられるのか。 タカ派と聞いて安心していた連中も、「あまりに自分が見えない」と不安になって来ているらしい。
しかし、その「切れ者」という評判とは裏腹に、以前から一部ではそのトークやスピーチのひどさが指摘されてきた政治家なのだが…。とにかく、アドリブがまったく効かず、定型文を喋るだけで、中身が何もない、…と。
相手がどんな微に至り細を穿つ質問を浴びせても、顔色一つ変えずに断定的否定あるいは事実上の回答拒否を行うこの話法について、一見受け答えしているように見えて、実のところその目的は“コミュニケーションの遮断”である。安倍氏を踏襲する立場の人なら仕方がないのか。
実のところ、正式な党員選挙で総裁選をやらせたら石破氏が有利になるから、何だかんだと理屈をつけて二階氏は派閥の論理で動いた、菅氏を推した。それが安倍晋三の意思でもあったから、菅氏も乗っかった。
やらない理由の説得力などある訳もない。1カ月と規定にあるが、変えりゃいいじゃないかっていう話。都道府県で予備選挙やるからっていうんだったら、予備選挙やるなら党員選挙できるでしょって話になっちゃうわけで…。
派閥の力学で勝ち馬に乗っかった菅氏に何の新鮮味もない。ましてや将来性も、発展性も見られない。日本のあるべき姿には程遠い存在かと…。
この方も前置きが長すぎる。新聞記者は辞めて評論家になった方が良いと思えるのですが…。
菅氏に未知なるものへの対応能力があるとはどうしても思えません。ここら辺りが菅氏の限界かと…未知なるものへの斬新な発想力がまったく感じられないのです。従来の手法で、「コロナ後の世界」を描こうとしている彼は大失敗するでしょう。
従来の手法では「コロナ後」の展望が望めないのに、どうみても過去の経験から、何とかなると高を括っているとしか思えません。世襲議員と比べれば、圧倒的な危機管理能力と判断力はあるでしょう。でも、比較の対象がその程度では、「悪夢のような民主党時代…」との比較と大差がありません。
コロナに対して、安倍政権時に危機管理能力が発揮できたのか?…甚だ疑問ですね。二階氏は幹事長を継続、「観光のドン」として、疲弊する観光地の旅館、ホテル、バス、タクシー、土産物屋などを救済、人の移動を促すことで飛行機、新幹線、鉄道などの業界を活性化させたかった…これは分かります。でも、純粋に綺麗な動機から始まったことではありませんね。
救済すべきは観光業界だけでなく、全業界なのですから。とりわけ医療現場への支援が待たれます。この冬にインフルとコロナが同時流行した時の弊害は図り知れません。派閥や利権集団に囚われていては目測を見誤ります。発想の原点は公平性です。
菅氏は、その思いをただすくい取っただけ…。しかも、純粋な動機に従っている訳ではありません。動機が不純です。利権集団…民意に沿っているのではありません。
アベノミクスは大胆な金融緩和などによって円高が修正され、企業収益は大きく改善した。全産業(金融業・保険業を除く)の経常利益はアベノミクスが始まる前の一二年度の四十八兆四千六百億円から四年後の一六年度には七十四兆九千八百億円へと一・五倍になり、二十六兆円も増えた。
安倍晋三首相は一四年頃から、「経済の好循環」を訴え始め、経営者らに利益の増加分を賃上げや設備投資に回すよう協力を求め続けてきた。株主への配当だけは十三兆九千五百億円から二十兆八百億円へと一・四倍になったものの、人件費や設備投資の増加にはなかなかつながらず、多くが内部留保として企業内に蓄えられた。内部留保は四年間で百兆円も増えたのである。
大企業を中心にベースアップが四年連続で実現するなど、賃上げムードは広がっているものの、増加率はごくわずか。これが、多くの国民が景気好転を実感できない最大の理由になっている。
アベノミクスを踏襲するだけでは限界が見えているのに、なぜマスコミはどうでもいい提灯記事ばかり掲載するのか。
例えば、政府が全ての国民に必要最低限の生活を保障する収入を支給する、ベーシックインカム制度。貧困対策が目的ではないから、給付条件はまったく無い。無条件だから社会保障制度が簡素化され、行政コストも削減できる。
支給されるのは生活に必要な最低限度額だけだから、足りないと思う人が働くのは自由。無職になる期間が生じても収入はゼロにならないから人々はためらいなく転職でき、雇用の流動化につながるともいわれている。
結構ずくめだが、問題はコスト。財政を悪化させずに本格導入するとなれば、他の社会保障費を削減するか増税するしかない。イタリアがこれでズッコケた。しかし、従来の手法が通じないと分かっている今、単純にしてシンプルな発想で臨むしかないのでは…?
真面目に働きながら所得格差に苦しむ人々の怒りが爆発する前に。高度成長期に働けた幸運と、就職氷河期に巡り合わせた悲運を調整するためにも。
このままでは、来年は大変な時代になると思います。前例踏襲では到底太刀打ちできない時代が目の前に迫っています。
菅氏は従来の発想から抜け出すことができません。ただただ前例踏襲とちょっと広げるぐらいの発想しかできない人です。GDPの落込みは金融不況のリーマンショックの17.8%を超える27.8%!今回の消費不況は回復に3~4年はかかるでしょう。
弱者救済を真剣に考えないと、企業も立ち直れないという負の連鎖が続きます。よほど思い切った発想ができる人でないと、コロナ後の世界を思い描けないでしょう。いずれ、従来の不況対策ではまったく通じないことを思い知らされるだけかと…。
新しい仕事の発見は経験に基づいた実務から生まれることもあるかも知れません。しかし、やはり稀でしょう。食料自給率を上げるために地方で農業を起すとか、東京集中を解消する手段を模索している中から生まれることもあります。柔軟に取り組むべきなのに、過去の因習に囚われすぎ…
斬新で柔軟な発想ができる人でないと勤まりません。若ければ良いとは一概に言えませんが、70歳以上の高齢者では経験が邪魔して、返って柔軟な発想ができないでしょう。まず無理でしょうね。ハローワークに出てくる統計だけでは分からない。実態はもっと酷いはず!
これまでの雇用政策では解決できません。ベーシックインカムを真剣に考えるべきです。消費税を下げることも撤廃することもできないなら、他にどんな思い切った手段が取れるのでしょうか。古い錆びた頭では思いつかないはず!
アベノミクスがコロナ禍で吹き飛んだことを良く理解すべきです。それができないなら、口でいくら景気回復を唱えても実効性は担保できません。またPCR検査を徹底すべきかと…。経済を回すためには必要不可欠な事ですが、まだ分かりませんか。
それが分からないなら、組織のトップに立つのは無理でしょう。コロナ禍を「国民に注意して下さい」と呼びかけるばかりでは無責任、不遜です。「自助、共助、公助」など唱える資格がないのでは…?もたもたしていると治安が悪化どころか、崩壊するのでは…?