●「いきなり!ステーキ」が、年末年始にかけて大量の店(26店舗)を畳むと発表。
●急すぎた店舗拡大により自社競合が起きたため、出店計画を見直すといいます。
●客からは驚きの声が出ており「行くなら今のうち」との声が立ち始め、ろくな噂しかありません。
ネット上では『いきなり!ステーキ』ではなく、『いきなり!閉店』『いきなり!フケーキ』などと揶揄されたりして・・・しかしうまり語呂合わせするものだなぁとつくづく感心させられました。
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いきなりステーキを展開するペッパーフードサービスはこのほど、「いきなりステーキ」ホームページ上で、2020年1月13日に閉店する店舗を発表。11月14日に、44店の閉店を発表したが、具体的な店舗名は公表していませんでした。
閉店対象店舗は、2018年~2019年にかけて大量出店した店舗が多く含まれており、また、牡蠣メニュー「いきなりオイスター」を展開する2014年2月3日開店の「銀座6丁目店」、2014年12月29日開店の30号店の「虎ノ門店」も閉店予定。
2014年8月20日に開店した「新橋店」など、創業初期の店舗も含まれ、ホームページ上で閉店情報が確認できるのは26店だが、店頭で1月13日閉店を告知している店舗もあるため、最終的に来年3月までに閉店する店舗は44店舗の予定。
なお、静岡県浜松市の「浜松三島店」は、4月30日にオープンしたものの12月31日付けで閉店。
かつては高価な料理の代名詞だった“ステーキ”をより多くの人に、特に若い人たちに“ステーキ”をお腹いっぱい食べてもらう、そんな店づくりを掲げて、去年までは順調に発展してきたが、いきなり反転・いきなり閉店44店舗という衝撃!
何があったのか?
【北海道・東北】
①苫小牧店
②イオン釧路店
③米沢万世町店
④山形東根店
⑤山形江俣店
⑥秋田横手店
⑦フレスポ一関店
【東京都】
⑧虎ノ門店
⑨銀座6丁目店
⑩国立店
⑪新橋店
【神奈川・千葉・埼玉・茨木】
⑫横浜元町店
⑬足柄店
⑭鶴ヶ峰店
⑮我孫子店
⑯千葉こてはし店
⑰佐倉店
⑱千葉誉田店
⑲アクロスプラザ三芳店
⑳行田店
㉑浦和埼大通り店
㉒石岡店
【新潟】
㉒新潟青山店
㉓三条東新保店
【長野】
㉔飯田店
㉕川中島店
㉖フレスポ大町店
【静岡県】
㉗静岡駅前店
㉘浜松プラザフレスポ店
㉙浜松三島店
【福井県・和歌山県】
㉚福井種池店
㉜和歌山永穂店
【兵庫県・奈良県】
㉝神戸北泉台店
㉞ヒルステップ生駒店
【岡山県】
㉟倉敷中畝店
【愛媛県】
㊱フレスポ大洲店
㊲フレスポ西条店
以上、37店舗まで分かりましたが、残り7店舗だけまだ分かりません。(判明次第、追記)
年末・年始に閉店するのは上記37店舗の内26店舗です。年末・年始に閉店するかどうかは、各自住んでいる所にある店舗に電話して確認するしか、今のところ手段はないようです。
急激な店舗数拡大が一番の原因のようです。
いきなり!ステーキを運営するペッパーフードサービス(東京都墨田区)は、2019年12 月期第3四半期で16億8500万円の特別損失を計上。
11月14日の発表では、急ぎ過ぎた店舗拡大によりカニバリゼーション(自社競合)が起き、資金繰りが悪化、約500店ある「いきなり!ステーキ」のうち44店を閉店せざるを得なくなったようです。
カニバリゼーションなんて言葉は初耳で、単純に「店舗通しの食い合い、潰しあい」で良いのでは?
19年度には新規で210店を展開する予定でしたが、115店への縮小という出店計画の見直しも余儀なくされたそうですが、まだまだ多すぎるのでは?という感じがします。
もう一度見直した方が良いのでは?
他店が過去に大失敗した教訓に学ばなかったツケが今回って来たという感じですかね。
2013年12月に銀座に1号店をオープンし、19年3月時点で433店舗まで急拡大した「いきなり!ステーキ」。
立食形式、グラム単位の価格設定、食べた肉の量に応じてポイントが貯まる「肉マイレージカード」などユニークな施策を打ち出し、ステーキ店「ペッパーランチ」で知られるペッパーフードサービスの稼ぎ頭にまで成長。
しかし、足元の業績は厳しさを増し、18年4月から既存店売上の前年割れに歯止めがかからず、19年3月は前年同月比73.3%にまで落ち込み、原因は店舗数の急拡大によるカニバリゼーション(自社競合)が発生したことにより株価も急落!15円を予定していた配当が無配に!
既存店売上高は20カ月連続でマイナスが続き、運営会社ペッパーフードサービスも経営危機に瀕す。「キャッシュが激減し、借金が増えている。自己資本が12億円まで落ち込み、債務超過の危険性も出てきた」と分析されている。
これまでは急成長を遂げる中で大儲けし、巨額の資金を獲得。営業キャッシュフロー(CF)も、2018年12月期が64億円のプラス。それにより期末の現預金は1年前から23億円増えて67億円まで積み上がった。
2018年の「いきステ」には勢いがありこの1年間だけで国内店舗数は約200店増え、386店に倍増。米国事業が不振で損失を出してしまったが、国内は大量出店で急成長を遂げ、いきステ事業の業績は好調に推移。同事業の売上高は前期比2倍の541億円、大幅な増収増益を達成。
ただその陰で、大量出店による自社競合や度重なる値上げなどで、好調だったいきステの既存店売上高は悪化しつつあった。18年4月にマイナスに転じ、19年11月まで20カ月連続で前年割れが続いている。さらに悪いことにマイナス幅は拡大。19年8月以降が特に深刻で、同月は前年同月比35.2%減、翌9月が33.6%減、10月が41.4%減、11月が32.8%減と、大幅な前年割れが続いている。
また、競合他社の参入が相次ぎ、2018年から「やっぱり あさくま」(1月)、「アッ!そうだステーキ」(3月)、「カミナリステーキ」(5月)、「やっぱ!ステーキや」(9月)と、大手外食チェーンがステーキ専門店へ本格参入し、さらに経営には厳しさが増す。
海外にも軸足を移したが、19年2月には全11店あった米国店舗のうち7店の閉店を発表。
打開策として進めたのがメニューの拡充。
19年3月から、一部店舗で「いきなり!ステーキカレー」「カレーライス」の販売を開始(現在、カレーライスは終了)。
4月には子どもや女性、年配客をターゲットとした「わんぱくワイルドステーキ」「わんぱくハンバーグ」を、5月16日からは「生牡蠣」「焼き牡蠣」を一部店舗で販売開始。
同社広報はメニュー拡充の背景を「色々な方にお食事をしていただきたい」と。
これまでの顧客層を拡大し、ファミリー層などの取り込みを狙ったが・・・。
「ゆっくりお食事を楽しんでいただく」目的で、テーブルを低くするなどの手を打つ。
当然、立ち食いは廃止。
「いきなり!ステーキ」の看板で、ステーキ以外のメニューを増やす方針だったが、すべて裏目に。
ステーキと牡蠣の食べ合わせは一瀬邦夫社長のお墨付きだといい米国では定番だというが、日本では相当無理があったようだ。
少子高齢化、まだまだデフレの時代に拡大路線だけでは無理というのが改めて証明されたようです。
大体が過当競争なんですよ。
『早い、安い、うまい』は他店のキャッチフレーズ!
いきなり!ステーキに導入するにはコンセプト自体に無理があります。
どんなに安くしてもサラリーマンが昼飯に毎日、千円・2千円とかけてはいられません。
身の丈に合った経営が求められています。
ここが踏ん張りどころでしょう。
ワンマン経営では創業者の奇抜な発想が枯渇した時が危機です。
素直に第三者の意見を聞くべきでは?
銀行も、投資家もこのまま黙ってはいないでしょう。
下手すると追放されますよ。