もう年の瀬が押し迫った時に、この話題を取り上げるのはどうかと思ったのですが、1年を締めくくる意味で考えてみました。延期された東京五輪はどうなるのか。どうする積りなのか。連日、東京では過去最多のコロナ感染者が報じられており、本来なら年末年始にかけ、緊急事態宣言発動云々が論じられても何ら不思議がない状態です。しかし、無為無策のガースー政権ではとても無理かと。東京五輪の中止の可能性は?、NHKの世論調査をどう踏まえるのか。そして、なぜ大手マスコミはこの問題に全然切り込もうとしないのか…などなど。関連がないようで大有りで…今日の東京の感染者は949人と過去最多。この状態でも開催できると思っている方が異常。ここまで問題を引っ張った森喜朗、安倍のマスク、ガースー、小池都知事の連帯責任を問い正したい。
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東京五輪を中止するなら、その発表は早ければ早い程良いと思います。無駄な追加費用の予算を垂れ流すくらいなら、医療関係に回した方がよほど有意義な使われ方であり、大多数の国民が納得するでしょうね。国や都は効果的である施策をなぜ、採用しようとしないのか、甚だ疑問です。
民意と懸け離れた政策を取り続ける政府と東京都は何を考えているのか、これも大いに疑問。
先ずは、NHKの世論調査から
この1年間は世の中がまるでコロナ問題ばかりで…年が明けても恐らくこの状態が続くでしょう。2020年、師走の15日に、NHKの世論調査結果が報じられましたが、結果は至極まともなものでした。「桜を見る会 安倍元総理の説明義務の納得度」に続き、以下の項目…
NHKが12月11~13日にかけて全国の18歳以上を対象に電話調査したもので、「来年に延期された東京オリンピック・パラリンピックの開催についてどう思うか」というものでした。結果は、「中止すべき」が32%と「開催すべき」27%を上回りました。
「さらに延期すべき」は31%、僅差ではありますが、「中止すべき」が一番多く、「さらに延期すべき」と足すと62%の人が、来年のオリンピック開催に否定的だったという結果に…。
さらに延期して、2年後に開催すべきというのは会場の確保という一点からしても、現実的な話ではないと思うのですが…。ただ一つ言えることは今の状態では来年に東京五輪開催が、もう無理だということを6割以上の国民が実感している事ですね。
いわば民意というものに逆らってまで、オリンピックを強行する意義がどこにあるのでしょうか。10月に同じ質問をした際には、「開催すべき」が40%、「中止すべき」が23%、「さらに延期すべき」が25%で、「開催すべき」が「中止すべき」より多かったのです。
僅か2ヶ月後に逆転しています。この後のコロナ感染拡大が決定的な要因となりましたね。来年に世論調査すれば、もっと反対意見が増えると思います。隔週で大手新聞社が「内閣支持率」「桜を見る会の安倍元総理の説明満足度」「東京五輪を開催すべきか」を世論調査すると面白いかと…。
国民の方を向いて政治を行っていない政府自民党が唯一国民目線で動き出そうとすると、内閣支持率の世論調査が一番効果的のようです。あのGoToが一発で止まりましたから…。効果てきめん!
理由ははっきりしています。全国紙5紙がいずれも五輪スポンサーになっているというわけで…。日本では、読売・朝日・毎日・日本経済・産経新聞の5紙が全国紙(五大紙)と称されています。
過去の五輪で報道機関がスポンサーになった例はないというのに…日本では、1社どころか全国紙全紙がスポンサーになっている。世界的に見ても極めて異常な状況なのです。これでは公正中立な報道など期待できません。これ以上、マスコミが商業主義に穢されてはダメなのです。
「中止の可能性」など報道したくないというのが本音で、事ここに至っても「中止すべきだ」という啓蒙思想は口が裂けても言わない。言えないのですが、…この沈黙の罪は極めて大きく重い。
せいぜい報道できるのは「簡素化されるオリンピック」ぐらいという異常さ。あまりにも、IOCの商業主義に害されているかと。
新聞社とクロスオーナーシップで結ばれているテレビ局も、間接的に五輪翼賛側に属しているため、中止の可能性を深追いしたくない。これでは両者とも同罪なのです。
海外メディアは、あたりまえの疑問をあたりまえに報道していますが、日本の報道機関は一切それをしない。五輪スポンサーになっていることが、重い足かせになっているというより、もはや犯罪に近いかと…。
10月16日に来日したIOCのバッハ会長は菅首相、小池都知事、森組織委会長などと会談しましたが、中止発表はなく「あくまで来夏の開催を確認した」という発表が行われただけでした。
そして新聞社を中心とする大手メディアは、またしてもその大本営発表を無批判・無検証で垂れ流しただけで終わっています。
菅首相は会談で「人類がコロナに打ち勝った証としての五輪開催」に全力をあげると言っていましたが、地球上のどの国も、まだ「コロナに勝った」とは言える段階ではありません。
少なくとも、日本では今勝ったと言えるどころか、負け続けているのです。患者が急増し、勝負の3週間は完全に敗北!…だったではないかということです。
それなのに「勝った証」という言葉がなぜ出てくるのか、まったく理解不能、意味不明。アベノマスク政権を継承しただけのガースー内閣では仕方のないこととは言え、これをはっきりと批判しない全国紙の大罪は重い。無批判で予算垂れ流しの東京五輪継承は、今の日本にもはや不要です。
もし世界各国のパンデミックが来春になっても収まらない場合、五輪中止をいつ発表するのか、遅れれば遅れるだけ何千億円という予算・国民の血税が消えてしまう。今までに1兆円以上の税金を投入し、経済への起爆剤にと準備してきた五輪開催を簡単に諦められない日本政府と組織委の思惑が、中止発表をためらわせ、先延ばしさせているという現実を批判しようとしない。
一切報道しようとしない新聞各紙の責任は極めて重大かと…。経済を回すというきれいごとの文句ばかりを並べ立て、GoToを前倒しで強行し、無理やり観光業界を救済しようとした二階一派への批判も極めて生温い。
国内でも急速に感染者は増加しており、医療崩壊の懸念が、いや間近に迫った危険性を医師会のトップが会見をして発言しているのに。こんな状況で五輪などやっている場合か、と多くの国民からも中止を望む声が上がっているというのに…。
五輪招致の最大の目的であったインバウンド効果は、既にコロナで完全に消滅しているというのに、ワクチンが完成しようやく接種され始めたが、来夏、数百万人の観光客を日本に呼ぶには、到底間に合わないというのは赤子でも分かる現実なのに…だ。
世論の後ろ盾もなく、観光客も来られない。さらに、約4割の種目で、いまだに予選が行われていない。つまり選手も来られない。あらゆる指標が、「五輪中止」を指し示しているというのに…。
https://twitter.com/dissection/status/1340989032671559682
医療体制がひっ迫している可能性は認識していても、オリンピックが優先される…この頭の中身の程度は?かち割って見てみたい。
ガースー総理の行動は明らかに異常でした。毎日新聞の世論調査で、支持率が凋落したという結果を受けるまで、態度を改めようとはしませんでした。あまりに国民を甘く見ていたツケですね。
「勝負の3週間」は見事に外れましたし、彼のブレる話題は満載です。GoToを停止せず、継続を強行したツケは大きいです。今さら停止しても拡大が収まるはずがありません。明白な関連性が疑われているのに、「エビデンスがない」と言い張り、強行し続けた結果が今数字となって、現れてきています。
オリンピック開催を前提に推し進めてきた失政のツケは極めて大きいです。すべてが無関係ではなく密接に絡み合っています。欧米ほど深刻な数字ではないというものの、死者が増大すれば、そんな呑気なことは言っておれなくなるでしょう。
医療のひっ迫を防ぐには分類Ⅱから5類に下げればよいのだ!…という意見がありますが、今の状態で、病院の受け入れ態勢が拡大するとは思えません。重大な後遺症の危険を考えれば、インフルと同様の扱いが今できないことは明白でしょう。
日本でも全国規模での感染拡大が続き、医療関係者からの切実な逼迫が伝えられている。こんな内外の状況を踏まえると、来年の東京五輪はまず無理ではないか。…というのが率直な感想です。
1940年の東京五輪は「幻の昭和五輪」と称されているが、2021年の東京五輪も同じ運命を辿るのでしょう。前回の東京五輪は戦争という逆風で、2021年はコロナという疫病によるパンデミックが原因で中止の可能性が大というより…今、中止という宣言をすべき時かと。
でないと、日本は回復し難いダメージを負うことになる。自民党が日本を滅ぼす元凶となる。その危険性が刻々と近づいてきている気がします。すべては東京五輪開催が前提という自民党の利権集団が招いた破滅行為かとも思えます。早く止めないと!・・・間に合わない。