11月10日(水)の各新聞の夕刊の見出しにはちょっと驚かされました。まだ中間発表の段階ですが、米製薬ファイザーが画期的なコロナワクチンを開発したというニュースです。最終段階の臨床試験で9割以上の参加者に予防の効果が見られたというのです。早速、各方面から様々な反応が寄せられました。トンネルの先に一筋の光が見えたという印象でしたが、真っ先に反応したのはトランプ大統領っだったか…と。5日早ければ再選されていたと言いたい?…よほど悔しかった。しかし、朗報ではありますが、これで一気に世界が明るくなるというのは早計のようで・・・
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アメリカの製薬大手ファイザーが、ドイツのビオンテックと開発している新型コロナウイルスのワクチンについて、最終段階の臨床試験の暫定評価として、90%以上の予防効果があったと発表しました。
この発表を受けて、さっそく日米の株価が大きく動き、ニューヨーク市場の終値は9日、先週末に比べて834ドル高となり、3万ドルの大台に迫る勢いでした。東京株式市場でも、日経平均株価が一時、29年ぶりに2万5000円を突破しました。
ワクチン開発の進捗で本格的な景気回復に向かうとの期待感が今でも続いています。また、米大統領選で民主党のジョー・バイデン氏が勝利を確実にしたことも好感をもって受け入れられています。いろいろな要因が重なることで停滞していた経済が本当に回り始めれば良いのですが…。
ファイザーのブーラ最高経営責任者(CEO)は、保有する自社株の売却で約560万ドル(約5億9000万円)を手にしたらしいですね。新型コロナワクチン期待で一部の製薬会社の株価が上昇しており、これら企業の幹部が保有株を売って利益を得る例が相次いでいるとか…現金なものです。
まぁ、いつまでも浮かれていると売却時期を逃してしまうとは思いますが、それにしても速い!まさかインサイダー取引ではないでしょうね。
しかし、この成果も手放しで喜ぶ訳にはいかず、実際にワクチンを実用化し、コロナ収束に貢献するにはクリアしなければならない様々なハードルがあるようです。まず、90%以上の効果が見られたと言っても、どういう症状の人にどういう効果があったのか、定かではありません。
そもそも感染自体を防げるのか、感染しても発症するのを防げるのか、発症しても重症化を防げるのか、重症化しても命を救えるのか、具体的なところはまだ何も示されていないのです。2回接種することが必要のようですが、その後いつまで効果が持続するのかも不明とか。
また、ファイザーは年齢別の有効性までは発表していません。一般的にワクチンは高齢者になればなるほど効きが悪くなる傾向があるらしいのですが、部分的な情報ばかりが先行し、期待ばかりが高まっている傾向に見えます。
新型コロナウイルスが世界中に甚大な影響をもたらしており、ワクチンの実用化が人類全体の切なる願いであることはよく理解できますが、拙速な実用化だけは避けて頂きたい。有効性があるのは確かな事実なのでしょうから…。
どういう効果があるのか、また安全性を科学的にしっかりと確かめることも大変に重要なことで、何十億人もが接種するかもしれないワクチンならなおさらの事でしょう。副作用のデータも見逃せませんね。他に死角はないのか。十分に安全性を確かめて頂きたい。
ファイザーが予定通り11月中に承認申請をすれば来月にも接種が始められるとの見通しを米国のアザー厚生長官は示したそうです。いくら何でも拙速では?…と感じるのですが、米国での期待が一層高まるのはやむを得ないのかなとも思います。
全米のコロナ感染者は1000万人(死者数は24万人以上)を超え、1日の感染者が15万人以上というのは、まさしく異常です。何しろ世界最悪なのですから…。なぜ、ここまで急拡大した…?
断片的な情報だけで一喜一憂せず、開発途上のワクチンに過度の楽観は最後まで禁物ということを実際には肝に銘じるのが大切なようですが、そうもいかないお国事情があるようで…。
副作用というのではありませんが、90%超に有効というのは残る10%弱の人々にそうでないのは何故かも、現在の段階ではまだ明らかになっていません。単なる確率の問題なのか、効かない人に何か共通点があるのか、これらについても正式発表を待つ必要があるようです。
ファイザー社はこれまでのところ重大な懸念は生じていないと言うが、せいぜい数か月という短期的な観察結果である。長期的な副作用についてはまだ分からない。4万人以上の被験者を対象とした臨床試験とはいえ、10万人に1人というような稀な副作用についてはわからない。例えば、重大なアレルギー反応が起こるのか、起こるとすればどの程度の頻度なのか、まだはっきりしないらしい。
また、ファイザーが開発中ワクチンは超低温(マイナス70℃)で輸送・保管する必要があるとされています。そうだとすれば、実際に接種するという話になった時、日本でも一般開業医では取り扱いが難しく、ロジスティック(物流管理)上の大問題が生じる可能性があるそうです。
先進国ならいざ知らず、開発途上国や後進国では取り扱いが不可能となってきますね。一気に感染が収束するというのは難しいようです。
日本政府はファイザー側と、来年6月末までに1億2000万回分のワクチン供給で合意していますが、いざ供給が始まっても、実際の接種までは、いくつものハードルがあります。
「9割の効果が出たということで、少し希望が出てきた面はある。『これでもう大丈夫なんだ』『半年、1年後に終息するんだ』みたいな話には、まだまだなっていかないだろう」と語っています。
欧米でも懸念されている「副作用」の面ですが、日本人はとりわけこの点にデリケートです。薬の量も含めて欧米人の様に積極的に接種するかと問われれば、二の足を踏む人が多いと思われます。
高齢者や持病を抱えている人から接種するようなことを菅総理は言っていましたが、「モルモットにはなりたくない」と拒否する人が続出するのでは?…ファイザーは現段階で目立った副作用はないと表明していますが、如何せん治験数が少ないのですから副作用がないと即断はできません。
ちょっとでも副作用と見られる症状が出れば日本では大問題になるかと思われます。そして、先ほど述べた、マイナス70度以下での運搬・保管には『超低温フリーザー』が必要であるという点がネックとなります。
東京都内にあるヘルスケア企業『PHCホールディングス』では、今年の春以降、欧米からのオーダーが増え続け、売り上げ台数が、前の年に比べて50%増となる見通しだといいます。こうした装置がないと接種できないということは、インフルエンザ接種の様に開業医では簡単にできないという点です。
間違いなく朗報なのですが、もう少し発表が早く大統領選挙の前であれば、間違いなく自分が再選されていたとトランプ大統領は言いたいのですね。獲得数が7400万票と7000万票の小差ですから、無理もない。
現に、「私がいなかったら、このワクチン開発は3~5年遅れていただろう」と、まだ負け惜しみを言っている位ですから…しかし、ファイザーは民主党のバイデン氏を勝利させたかった訳ではないと思います。資金援助を受けることで政治的に利用されるのが嫌で自主開発に取り組んだ。
ここでも「トランプ対反トランプ」の対立構図が見えてくるようです。別に、バイデン氏が勝った訳ではなく、とにかく「反トランプ!」…この男にだけは、これ以上政権運用させてはならないという民衆の怒りの声だったのでしょう。
ファイザーの発表が5日前であれば、ひょっとして100万票ぐらいはトランプ氏に流れたかもしれませんが、もう一つの人種差別運動に対し秩序維持だけを掲げ、弾圧しようとしたのは頂けません。耳を傾けようとしなかったのは致命的だったかと思われます。
僅かな差で負けた州だけ、法廷闘争を展開するだけしかないでしょう。不正行為があったと主張して任期まで頑張るしかない…しかし、いかにも見苦しい。政権移行に重大な懸念を生じる恐れが指摘されています。
トランプ大統領の評価は、対中国への強硬姿勢とWHOへの強烈な批判だけが成果だったかなと思えるぐらいです。国家を二分してまで争われた大統領選でしたが、対立が鮮明に浮き彫りになっただけです。結果として中国の覇権主義を利するだけに終わった感が漂います。
この後、トランプ氏を待ち受けるものは巷に喧伝されている様に、メラニア婦人との離婚問題、脱税行為他と前途多難な道が透けて見えます。ロシア疑惑は一事不再理の原則で逃げるでしょうが、
▼大統領の地位を利用したホテル事業等への利益誘導
▼様々なセクハラ疑惑
▼選挙資金における公私混同
▼長年にわたる脱税
▼外国金融機関、外国政府関係者に対して多額の負債を抱えることによる利益相反
▼極右集団などへの暴力行為の煽動
ざっと、掲げただけでも以上の違法行為が疑惑として挙がってきています。→ 外国へ亡命?…一体どこへ?
一般に広くワクチンが提供され、私たちの生活がパンデミック前に戻るのはいつになるのでしょうか。まだ先のことだと言われていますが、私は完全には戻らないと思っています。
そして、ファイザーのワクチンに関しては上記のツイッターのようにしばらく静観する積りです。副作用の恐れを考慮したら、とてもじゃないですが積極的に接種する気持ちは起きません。今後、10年間ぐらい様子を見ますね。
開発されたから、すぐ飛びつくのは愚かでしょう。菅総理は高齢者から、まず接種!…と言っていますから、まず国会議員の方々優先的にどうぞ!…とお勧めします。積極的にモルモットになってください。東京オリンピック開催のために、是非!
多くの人は感染した所で、8~9割は発症しないのですから、健康被害のリスクを犯してまで接種する気は毛頭ありません。また、発症しても必ず自己免疫力で治してみせます。
インフルエンザ予防接種のように手軽に接種できるようになったら、行いましょう。新薬、開発されたばかりのワクチンに飛びつくほど愚かではない!…
しかし、日本政府は愚策ばかり取り続けるなぁ~、いつになったら、二階俊博のためのGoTo関連を中止するのか。このままでは、また緊急事態宣言か!?
本格的な冬が到来する前に、日本国中がコロナのパンデミックで本当にパニックになるのでは!?