1952年12月設立、現在、国際線、国内線ともに国内最大規模を誇るANA(エー・エヌ・エー:全日空は通称)が窮地に立たされています。新型コロナウイルス感染拡大の影響で業績が悪化、今後、一般社員の年収を平均約3割削減する方針で、従業員の副業の範囲を大幅に拡大する事によって収入を確保しやすくするという対応に。勤務時間外にパートやアルバイトなどとして働く雇用契約を他社と結べるようにするというものです。もう、英語の家庭教師を認めるぐらいでは乗り切れない。ここら辺で、労使双方が踏ん張って一時帰休ぐらいで済ませないと、段々とリストラ、解雇、最悪最後は倒産などと、ならないことを祈っています。世の中が、「早く以前の様な状態に戻ってくれ」というのが皆さんの願いなのでしょうが、そうはならない、戻りそうもない予感が…。
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全日本空輸(ANA)が、冬のボーナスを支給しないことなどを柱とする大幅な人件費の削減案を労働組合に示したことが、9日に分かりました。これぐらいで収束すれば良いのですが…。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で経営が悪化しているため、構造改革に本腰を入れるしか手段がなくなったようです。人件費のカットだけでなく、保有する機材の売却や不採算路線の見直しなどを行う方針だとか…(下は羽田空港で待機するANAの機体の数々…。)
ANAが固定費の削減を急ぐのは、2010年の日本航空(JAL)の破綻後に実施した路線拡張や機体購入が経営の「足かせ」となっているためで、これまでは「強み」だったものが、旅客数の激減で、一転して経営の足を引っ張る要因に。
しかし、この経営判断が間違いだったとはとても思えません。誰も去年の暮れまで、こんなに新型コロナが感染拡大し、国家間での移動が禁じられ、様変わりした世の中が現出するなどと予測し得た人はいませんでした。
政府や地方自治体がこぞって人の移動の自粛を求めたのですから、こうなることは自明の理で。この影響は甚大で、通常に戻るには数年以上かかると思われます。不運としか言いようが…。
皮肉なことに…
ライバルのJALは、公的資金の注入を受けた経緯もあり、財務基盤は厚い。破綻を契機に社員数、機体数、路線数を抑え、経営のスリム化を進めてきた。JALの20年3月期の有利子負債はANAの4分の1程度にとどまる。
2020年6月末時点の決算書では、JALの有利子負債(利息を払わなければならない借入れ)は約5000億円、ANAは約1兆4000億円(含、社債など)です。3月に借り入れを行っていますから、負債はさらに増え、両社の差は拡大しています。
JALの赤坂社長は、観光資源の発掘や人材育成にあたるための部署を新設すると発表。将来の需要掘り起こしが狙いで、「何もしなければ旅客需要は戻らない」とみているらしい。余裕のなせる業ですね。
ANAは労使協議を経て、今後策定する構造改革計画に盛り込む計画。会社側の提案によると、記録が残る1962年以降、初めて冬のボーナスの支給を見送るとか。夏のボーナスは半減(月額給与の1か月分)とし、経営の先行きが見通せないことから、冬の支給は難しいと判断したもの。
一連の施策は、ANAの全社員(約1万5000人)が対象。コロナ禍を受けて実施済みの施策を含め、100億円超のコスト削減効果があるという。今後、ANAのグループ会社(ANAを含め約65社、計約4万8000人)でも、同様の人件費削減を提案する。
すでにある希望退職制度も見直し、この制度を使って退職する社員に支払う退職金を積み増す。目標人数などは定めない。このほか、無給で最大2年間、休業できる制度を新設し、留学や資格取得などをしやすくする。
ANAの今年4~8月の旅客数は、国内線が前年比約82%減、国際線で約96%減と深刻な減収が続いています。ANAを傘下に持つ上場会社ANAホールディングスの20年4~6月期連結決算は、最終利益が1088億円の赤字に。
旅客数改善のメドは立っておらず、9月中間決算でも、大幅な赤字になる見通し。ANAホールディングスは「会社の都合による人員削減は絶対にしない」(首脳)方針を示しています。厳しい人件費削減により、危機を乗り切る構えだという。ここは労使の信頼関係に期待したいものです。
ANAグループ各社の労組は、これまでに経営側が示した削減案には同意してきています。今回の方針案についても、雇用の維持を条件に、大筋で賛成するとみられます。
ANAは運休・減便が相次ぎ、客室乗務員5000人を一時休業させる方向で雇用調整を始めていますしたが、人件費だけでなく、機体数の削減や不採算路線の見直しなども行い、生き残りを図るそうですが、奏功するのでしょうか。
やりたくないことでも、仕方なくやらねばならないこともありますが、状況は刻々と変化しています。長引くパターンまで想定しておく必要が出てきたということです。この点で強いのはライアンエアー(欧州最大のLCC〈格安航空〉)くらいかと…。
大橋洋治・ANAホールディングス相談役が、JALと戦う好機ぐらいの気持ちでいかないと…。と強気の発言をしています。日本から世界で戦えるの1社のみ!その1社にならないと…。コロナ危機が落ち着いたら、イケイケドンドンでやらないかんですよと。しかし、…
それなら、まだ、この程度の引き締め案では甘いでしょう。コロナ危機が落ち着くまで、と言っていますが、果たして落ち着くことがあるのでしょうか。あったとしても、まだまだ先のはず…。数年先どころか、10年後だったら…。
リストラや解雇、倒産とならない様に、従業員のアルバイトを認めるから、ANAは『それまで凌いでください』ということなのでしょうが、いや、こんな程度で収まる訳がないと思われます。
コロナ後の世界は我々の想像を超えていると思います。元には決して戻らないことを前提に、構造改革に臨むべきかと…。世界のグローバル化は終焉を迎え、各国がブロック経済に逆戻りする危険性が…中世の様な世界が再び、現出しないような取り組みが必要かと思われます。まだ、甘い!
賃金カットは当たり前、週休4日も当たり前!
首にならない、倒産しないだけでめっけもの!
パートやアルバイトで複数の収入減を持つことが当然の世界に…だが、しかし、
ベーシックインカムなどに騙されない様に…注意が肝心かと…菅政権は狙っている。
すべては自己責任で片付けられる世界に。体調管理は慎重に…。用心しすぎるぐらいが丁度いい。
パイロットは飛行機を操縦するしかなく、他業種への転職は難しい。急激なV字回復を願うこと自体が甘えかと思われます。コロナ以前の世の中に戻ると期待するのがダメなのです。
CAも意外と接客業以外のスキルは持ち合わせていないし、接遇マナー講師を務めることが出来る社員などはごく僅か。大多数のCAはパソコンスキル無し、講師を務めるレベルになし。
高い英会話能力無しでは客室乗務員以外では生きていくのは難しいかと…。世の女性の憧れの職業だったものが、そうではなくなった。この現実を受け入れないと…。発展性はないかと…。
現実から目を背けてはいけない。