中国政府は26日、新型コロナウイルスによる肺炎の国内患者数が同日午前0時(日本時間同1時)までに1975人となり、うち56人が死亡したと発表。重症者は324人で、前日発表から患者は688人増え、死者は15人増加。中国では25日の春節(旧正月)を挟んだ連休中、多くの人(延べ最大で30億人)が移動する見込みという。今も感染拡大が続いており、感染が疑われる例も中国本土で2684人に上っている。まさしく猛威!脅威!刻々と感染者は増えているはずで、日本への影響は必至。
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26日、現在
死 者 56人
患者数 2000人超
中国本土以外でも13ヶ国・40人以上の患者を確認したという。
何だか、やはり凄いことになって来たという感じが・・・
何事もなければ、中国では春節の時期に、延べで30億人が移動すると言われているので、この連休でどこまで患者数が拡大蔓延するかは誰も正確には予測できない。下手すると致命的になるのでは?
武漢からの移動や市内への移動は制限されたが、連休前から既に移動は始まっており、団体旅行の禁止などの対策強化も遅きに失した感がある。この対策でどれほどの効果があるのかは不透明だという。不安ばかりが募る。
封鎖された武漢市(人口約1100万人)で、物資の供給が停滞するのは予想されたことであるが、これから中国政府はどうする積りなのか?春節が終わる30日までの1週間、まさか手をこまねいて見ている訳ではあるまいが、暴動が起きたりしないか心配だ。
現時点での新型コロナウイルスの致死率は3.1%。あくまで「参考値」だが、安心できる数字ではない。感染していながら臨床的に確認しうる症状を示さない「不顕性感染」のほか診断されていないケースも含めて考えると大流行すれば、多数の死者が出るのは避けられそうにない。
2002~2003年にかけて大流行したSARSの患者は8,273人とまれなほどの疾患者数。
アウトブレイク時の罹患数は、世界保健機構 (WHO) の報告によると、香港を中心に8,096人が感染し、37ヶ国で774人が死亡したとされている(致命率9.6%)。
SARSと比べて感染の広がりの早さを指摘する専門家もいる。
しかし、その理由は、ウイルスの感染力が強いからではないようだ。
現状では、まだ正確には言えないが、SARSの流行時と比較して、中国が発展し、飛躍的に人の移動が多くなっているのが最大の相違点。
また、SARSの時は最初の感染例を確認してから、公表までに約3カ月を要したのとは対照的に、今回の中国政府の対応は押しなべて素早いかと・・・!?
SARS流行に際しての初期対応の遅れを諸外国から、手厳しく批判された苦い失敗と経験が少しは生かされているのでは?と思われるのだが・・・
ただ、相変わらず中国への不信感は強い。武漢市は当初「ヒトからヒトへ感染する可能性は低い」という主旨の発言を繰り返してきたからだ。これは現状とはあまりにも違い過ぎる事態だ。武漢以外での発症や疑いの情報は香港紙が先行して報道するなど、到底周辺諸国を満足させるレベルのものではなかった。
1月22日、台湾の蔡英文総統は、中国政府に対して、彼らが持っている情報を完全に開示するように求めたくらいだ。日本政府も中国と連携するとともに、情報開示を求めていくべきなのは勿論のことだが、これだけでは日本国民の不安は全然拭えない。
国民が不安に感じている点の筆頭に挙げられるのが水際対策だろう。これは国家が感染者を見つけて隔離するという前近代的な発想に立った施策であり、空港検疫などで新型ウイルスの流入を水際で食い止められる訳がない、不可能で労力ばかりがかかり、実効果が期待できない、極めて不可解な施策である。
通常国会が始まっているが、日本政府に対する国民の不信感は相当に高まっているのでは?
一国の首相がこの程度の認識で本当に大丈夫なの?という素朴な疑問が沸いてくる。
風邪を予防する程度で、この新型肺炎が防げるなら誰も苦労はしない。
国民が抱いている不安は政府や厚労省が、まともに国民の声に向き合おうとしないことに端を発している。これは東日本大震災で福島第一原発が爆発し、放射能が飛散した時と状況が似ている気がする。
政府は繰り返し、放射能の程度は健康に害を及ぼすほどのものでないと発表したが、何の実証もなく国民の不安を抑え込もうとしても所詮無理がある。必要なのは国家的な統制ではなく、国民に納得のゆく診療や相談に応ずることであった。それがまるでなかった。
国民に納得のゆくデータを示さぬ限り、誰も政府のいうことなど信じない。
国民はそれほど愚かでも無知でもない。
今回の新型肺炎の問題も同じではないのか?
日本での感染者数は、最終的にどのぐらいになるのであろうか。
このままでは何百人に上るのか、誰も正確な予測など出来はすまい。
ただ、言えるのは諸外国の動きに比べて、中国と日本は極めて距離が近い、隣国なのに、日本政府の対応がまったく甘いのでは?と思わざるを得ない。
諸外国は既に自国民の保護に乗り出しているのに、日本政府はなぜ、日本国民を救出しようとはしないのだろう。中国に進出している企業の従業員を企業任せで放任しておいて良いのか。邦人全員を救出するためのジェット機を直ちに飛ばすべきであろう。これでは、まったく自国民の保護意識に欠けるのでは?と言わざるを得ない。
中国からの団体旅行が禁止されたことで、訪日外国人数が減少すると懸念しているようでは、日本政府の考え方そのものが危ない。
帰国希望者にジェット機を飛ばすだけではダメ。
そんな甘い考えだから、国民に心底信用されないのだ。
アメリカと同じように、外交官をも引き上げさせる時期に来ているのではないのか。
憲法改正など喫緊の課題ではない。
やったところで、国民投票で過半数を獲得できる訳がない。
日本国民を諸国に先んじて保護しようとしない政治家など誰も支持しない。
日本が今、のっぴきならない事態に差し掛かっているというのに、
その自覚がまるでない首相を応援するほど日本国民は愚かではない。