テレビドラマなんてつまらないと言って、まず見ません。それぐらいへそ曲がりです。でも、このドラマだけは別格で…家族が見ているのに釣られて何となく見てしまったのがきっかけで…。その内、引きこまれてしまい、家族そっちのけで毎週金曜日が来るのが待ち遠しいほどに…それほど、このドラマは面白い。「クドカン、最高!天才かも。長瀬!これがホントに最後のドラマなの?裏方に徹しちゃうの?もったいない!」などなど視聴者の皆様も様々な思いが交錯していることでしょうね。でも、なぜこのドラマが1桁台なのか?視聴率がテレビドラマの全てではないと思いながら、なぜ、どうして?…の疑念が去らず、調査してみました。結論は女性が胸キュンとならない。
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「俺の家の話」(TBS)は、宮藤官九郎と長瀬智也の最後のタッグという意味でも注目のドラマだったという。初回の1月22日こそ視聴率は11・5%だったが、第2話の29日には9・7%と早くも1桁に突入。…以後、低迷が続ているという。今回も、また、なぜ?どうして?
今回、長瀬智也と戸田恵梨香が2人だけでラーメンを食べるシーンは、大衆向けのドラマが芸術に昇華した瞬間などと絶賛の声が殺到したというのに…それほどの名演技だったというのに…。
長瀬智也主演、西田敏行、戸田恵梨香、桐谷健太らの共演で贈る「俺の家の話」の第7話が3月5日放送。家族旅行でさくらから告白された寿一は、その答えを求められ…2人の会話シーンと、寿一の元妻・ユカへの土下座シーンに多くの反応が集まっている。
今回も1桁台だったという不思議!なぜ?…。ホ~、寺内貫太郎一家に似ているか?…初耳だ。
西やんのボケた演技もいい。戸田恵梨香はとっても可愛い。『能が死体、能死体、能死体』…言語障害の秀生のメールが切ない。
長瀬が息子の親権を巡る調停の最中、別れた女房の家に押しかけて
検査入院の結果、父親の寿三郎に要介護2の判定が下る。寿三郎の記憶が失われていくという現実を前に寿一はユカに土下座。寿三郎が生きてる間だけでも秀生に稽古をさせてほしいと頼み込むのだった…このシーンにも「土下座してお願いするシーンは涙が出そうになった」「土下座して秀生のお願いするシーンは感動」「土下座してもかっこいい長瀬智也」といった感想が多数寄せられている。
これほどの称賛の声が寄せられたというのに…。なぜか、受けない。なぜ?
今年3月にTOKIOを脱退、ジャニーズ事務所も退所する長瀬にとって、「俺の家の話」は最後の連ドラと言われ、ラストを飾るのはやはりクドカンの脚本だったというのに…だ!注目されてない訳がないのに…
宮藤官九郎の設定がまず面白い。古典や伝統を受け継ぐ問題を描きたかったそうで、能は仮面をつけるので、そこから覆面レスラーというのを思いついて、プロレスと組み合わせることになったとか。そして、介護と何ら脈絡がないものをつなぎ合わせるという…飛んでもなく発想は凄いのだ。
でも、朝ドラのルネッサンスと言われ、名作と称えられる『あまちゃん』(NHK・13年上期)だって、全話の平均視聴率は20・6%。放送終了後の喪失感から“あまロス”という言葉まで生まれたが、視聴率的には前年上期の『梅ちゃん先生』(平均20・7%)のほうが高かったという。
視聴率には恵まれない男なのか?…最低記録が2つもあるという。
一昨年の大河『いだてん〜東京オリムピック噺〜』が記憶に新しい。初回こそ15・5%を取りましたが、数字は落ち続け、6話以降は全て1桁、39話では3・7%の最低記録を排出。全話平均8・2%は史上最低、大河初の1桁と…。
また、『半沢直樹』や『下町ロケット』などヒット作を立て続けに放送しているTBSの“日曜劇場”枠では、14年10月期に錦戸亮主演の『ごめんね青春!』の脚本を担当。『あまちゃん』終了後、初の連ドラと注目され、初回10・2%と2桁だったが、平均視聴率7・7%にて終了。これも日曜劇場の最低記録だとか…
事これほど視聴率に恵まれない男も珍しいかと。でも、2000年の「池袋ウエストゲートパーク」は2桁台だったというが…
クドカンドラマは、お馴染みの役者を起用して、画面からの「圧」が凄いという。今回も、長瀬智也、西田敏行、阿部サダヲ、荒川良々や古田新太などなど。特に、長瀬はプロレスラー役ということで体まで作ってきているから体臭がムンムン…と強烈そのもの。
別れた女房をして「殺気」を感じさせるという不器用な演技が何とも…良いのですが…受けないか。女性には…何とも。
今のトレンドとしては、福士蒼汰や松坂桃李、中川大志といった女子に寄り添う草食系、菅田将暉や吉沢亮のような見た目も爽やかな快活さのある俳優を出さないとダメだという指摘がなされています。
そう、確かに悪ガキ目線が多い。視聴者の半分はいる女子の心を打つような、胸が痛くなるほどの恋心、人間の弱々しさや諦めといった上を引く場面が薄いんですという指摘が…。
女優のキャスティングにしてもお馴染みの人が多く、薬師丸ひろ子や小泉今日子、今回の戸田恵梨香など若い独身女優がいないという辛辣な指摘がなされているのだが…。
胸キュンとなる男優どころか、若い女優もいないからダメだったのか?そういえば、主役級の若い女優さんがいないなぁ~…江口のり子も40歳かぁ~、うーん。若くはない。でも、名作ドラマには必ずいるこの人の演技が大好きなんだけど…
以下、介護とは…含蓄を含んだ言葉でした。泣かせる。介護とは覚悟を決めること。
でも、子供の世話にはならない。介護が必要になる前に、金貯めて必ずスイスで安楽死する。
クドカンと長瀬のタッグはTBSで、2000年の「池袋ウエストゲートパーク」、05年の「タイガー&ドラゴン」、10年の「うぬぼれ刑事」以来の4本目。いずれも“名作”と呼ばれ、ファンも多い。
今回も前評判は高かったが、ファンはクドカンドラマに、何を求めているのか。胸キュンとなる様な恋や諦めなどは求めていないと端からTBSは諦めてはいなかったのか。
やはり、この辺がターニングポイントになるのでしょうかね。制作者側もクドカンに脚本を依頼して、書いてもらっただけで満足してしまう。結局、脚本家の言いなりになってしまい、我が道を突っ走ってしまう。
これで良いのか?…と問われれば良い訳がないのですが、所詮、娯楽だから良いのか。結局、クドカン好きが見れば良いだけで…これで終わってしまって良いのか。良く分からない。
だから、来週も見ます。最後まで見ます。そして、答えが見つかるかも…。
個人的には先週の「秘すれば花」が一番面白かったと思います。