今時、こんな気骨のある社長さんがいたんですね。驚きました。東京都から新型インフルエンザの改正特別措置法に基づく時短営業の命令を受けた飲食チェーン「グローバルダイニング」(港区)が22日、命令は「営業の自由を保障した憲法に反する」などとして、都に損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こしました。お上の指図には唯々諾々と従うばかりの人間ばかりが多い中で、こうした反骨精神旺盛な長谷川社長には心からの拍手を送りたいです。勝ち目はなくても応援する…でも、大丈夫かな?出る杭は打たれる…いや、出すぎれば打てなくなるか。
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新型コロナ対策の緊急事態宣言下、時短命令の違法性を問う訴訟は全国で初めてですが、こんな裁判が陸続と提訴されると面白いと思います。大体、日本人は大人しすぎます。あんなおかしな国会議員達が作った欠陥だらけの法律でも…強制力がある法律という現実に、合憲性や違法性を争わない方がおかしいかと。1年経っても何の進歩も新たな対策もないままでは…。
グローバルダイニング社は「狙い撃ちにされた」と主張していますが、多分にそういう傾向が伺われる時短命令ですね。2000店以上が違反していて、32店舗に時短命令!その内の26店舗がグローバルダイニング社では……無理もないかと。
地裁で会見したグローバルダイニングの長谷川耕造社長(71)は「営業を短縮しないことでお客様に被害を加えることは絶対にあり得ないと確信していました」と述べた。1社のみでの提訴に至ったことについて「僕は天の邪鬼で日本的ではないんでしょう。納得できないことにはウンと言えない。言いたいことは口から出てしまう」と語った。
飲食店ばかりに時短要請するのが科学的な対策であるかどうかは難しいところですが、大多数の者は許容範囲と受け入れているのでしょう。飲食よりはGoToトラベル、人の移動が最大の感染拡大の原因だと思われますが…。
長谷川社長の「営業を短縮しないことでお客様に被害を加えることは絶対にあり得ないと確信していました」との主張にはくみし得ません。やはり、飲食店でクラスターが発生しているという事実を踏まえれば、全面的には賛成できない。論理に無理があるかと…。
しかし、医療体制が逼迫という危機的状況を脱した段階での時短命令はやり過ぎだと思うし、1年経っても一律全面的に、どの店舗も6万円の保証ではおかしな話です。
行政命令というのは手続きだけ適正なら、どんな命令でも許されるというものではない。だから、小池都知事の反論は通り一遍の主張であり、万民が納得し得るものではない。きちんと反論すべきかと…。
こうした行為も都側には気に食わない事だったのでしょう。ダイニングと都のやり取りを見ていると、HPやインスタで自分の考えを発信した事が、他の店舗の違法行為を誘引させるとまで言うのは、やはり言いすぎでは?
代理人弁護士は、提訴の理由として「法的根拠や科学的根拠が曖昧なままに飲食店の営業を一律に制限することの是非や過剰な規制や特措法の違憲性を問題提起したい」として、企業としての損害賠償が主目的ではないとした。請求額は26店舗の営業が4日間停止したことを理由に104円とした。
う~ん、この主張が世間に受けるかどうかは微妙な所ですね。やはり、正当な損害額を請求すべきだったと思いますが…。時短命令の取り消しを求めたところで認められる訳がないと踏んだ上での苦肉の策…?
小池都知事が「特措法にのっとり、丁寧に手続き通りの流れでやってきている」と適正手続きだけを前面に押し出し、さりげなく反論していますが、これだけでは足りませんね。裁判の過程で、もっときちんと反論せべきです。…
加藤官房長官がこの件に関して、
グローバルダイニングの店舗に集中したことに関連し、都と連携するコロナ対策推進室の対応について「集中しているかどうかというより、基本的に個々の店舗ごとに対応している」とし、法改正を踏まえ「丁寧な対応をしていくことが大事だ」と述べた。
相変わらず、他人事のようなコメントを発しています。頼りないご仁ですね。
賛否両論があるとは思いますが、1年経ってもコロナ対策に関しては、従来通りの政策ばかりで何らの進歩も進展もないのが政府と東京都です。
要請ばかりで、PCR検査もどれだけ増えたのか判然としません。医療が逼迫すると1年前から叫んでいて、コロナ専門病院の一つも開設されないという体たらくに何と反論するのでしょうか。
グローバルダイニング社の主張が司法の場で全面的に認められるとは思えませんが、政府や地方自治体の無為無策を追及するにはこういう裁判がどんどん起こされるべきだと考えます。
もっと国民は主張すべきです。デモ行進が起きないのが不思議なぐらいです。…と警句を吐いているばかりではダメなのですが…行動を起こせない自分が情けない限りです。