ブレグジットとは?英国のEU離脱!日本にどういう影響があるか?

      2019/04/09

 

ブレグジト(Brexit)とはBritainとExitを合わせた造語で、イギリスの「EU離脱問題」のことを指す。シニア世代に離脱派が多く、若年層に反対派が多いらしい。英国では2016年6月23日にEU離脱を問う国民投票が行われた結果、EU離脱が決定。その背景には何があるのか?アメリカ大統領選でドメスティックな思考のトランプが勝利したことと無関係ではないらしい。ブレグジットの意味、EU離脱の発端、離脱のメリット・デメリット、そして日本への影響を考察してみた。

 

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ブレグジットとは?~英国のEU離脱!

ブレグジット(Brexit)とは

  • 「Britain(イギリス)」
  • 「Exit(立ち去る、退出する)」を組み合わせた造語である。

イギリスのEU離脱問題」のことを意味する。

 

そして、「EU」とは、「European Union」の略称。日本語で「ヨーロッパ連合」を指す。
28ヶ国が、経済と政治でパートーなーシップを結ぶ共同体を言う。統一通貨、国境の行き来が自由な事で知られている。

 

2016年6月にイギリスがEU残留の是非をめぐって行われた国民投票の結果、離脱支持が51.9%を占め、それを受けて同国のテレーザ・メイ政権は2017年3月、EUに対して正式に離脱意思を通告。イギリスとEUとの離脱交渉を経て、当初は2019年3月にイギリスはEUから離脱する見込みとなった。

 

ギリシャで財政難などにより12年頃からEU離脱が取り沙汰されるようになったが、その折Greece(ギリシャ)とExit(退出する)から「グレグジット(Grexit)」との造語がつくられ、それにならったものとされている。

 

イギリスの選挙管理委員会は登録有権者数が約4649万人となり、過去最高になったと発表。2015年のイギリスの人口は約6510万人。イギリスの人口の約70%の人が今回の選挙に有権者登録したことになる。

 

イギリスの選挙は日本とは異なり、有権者登録をしなければ成人していても選挙権はない。イギリスでは今回の国民投票に約70%の人が「投票の意思表示」をし、結果、約72.2%の人が投票した。「Brexit」への関心の高さがうかがえる。

イギリスでEU離脱問題が起こった理由は?

 

イギリスがヨーロッパのコミュニティからの離脱を問う国民投票を行うのは今回が初めてではない。

 

EEC離脱問題

1975年、イギリスでは当時所属していたEUの前身であるEEC(欧州経済共同体)からの離脱を問う国民投票が行われた。

この国民投票は、1973年に発生した第四次中東戦争にともなうオイルショックによるイギリス経済の悪化が原因。このときの国民投票では残留派が約67%を占め、離脱には至らなかった。

 

ギリシャ危機

今回の「Brexit」の発端は、2009年10月に始まるギリシャ危機がきっかけ

ギリシャ危機によってEU内で財力のある国とヨーロッパ主要国と、それらより後にEUに加盟した東ヨーロッパを中心とする財政力のない国との地域間格差が拡大した。

 

この格差が原因でEU内では、「豊かな国が貧しい国を助ける」という構図になってしまった。この構図により「貧しい国を助ける立場となった」イギリスでは、EU離脱の気運が高まることとなる。

 

移民問題

加えて、2015年に中東の治安悪化にともなう移民の流入が離脱派を勢いづかせた。

移民の何が問題なのか。

EU諸国ではドイツを筆頭に移民を大々的に受け入れている。イギリスもそのひとつ。特に、イギリスは社会保障制度が充実しているため、多くの移民が流入してきている。そうなると【国民の税の負担が増える】ことになる。

 

問題はそれだけではない。
ギリシャ危機からも分かるように、ヨーロッパの雇用情勢は悪化してきている。雇用情勢が悪化している中で移民が自国に流入してくると、自国民は本来就けるはずであった職に就けなくなってしまう

 

離脱派は移民が雇用を奪っていると主張し、EUを離脱することで貧しい国に左右されず、移民に怯えることなく暮らせると主張。
このような国民の声に対してキャメロン首相は、2015年に首相に再選した際、公約として2017年までにEU離脱を問う国民投票を行うことを約束した。

 

この約束により、今回の国民投票が行われる運びとなった次第。
これが大誤算だった様だ。当然残留出来るもの思って実施したのに・・・結果は離脱派が勝利。

イギリスのEU離脱のメリットは?

離脱派は、EUから離脱することで【移民問題】を解決できるとする。移民による問題は大きく3つあると主張。

⓵移民に雇用を奪われている状況

⓶テロの脅威

⓷EUのルールに従うことによるイギリスの自由度の喪失

 

EUから離脱することで移民を受け入れる必要はなくなる。イギリス国内に民が流入しなくなれば、すべての問題が解決できるというのが離脱派の主張。またEUから離脱することでイギリスのプライドを取り戻せるという考えも根強くありらしい。

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大英帝国の復活

イギリスは大航海時代「7つの海を支配した国」「太陽の沈まぬ帝国」と呼ばれ、隆盛を極めた。

 

当時イギリスは「大英帝国」と呼ばれ、海外に多くの領土を持ち、またイギリスが作った世界基準も数多くある。
旧グリニッジ天文台を基準とする世界標準時刻や政治システム、現行の法制度などはすべてイギリスから世界に広がったもの。
国名に「Great」がはいっているのも世界でイギリスだけ。イギリスにはこのような歴史から、他国に対する優越感があるといわれている。

 

ただ現在、EUの中心となっているのはフランスやドイツ。
イギリスはEUができた当初は加盟していなかったため、中心的な存在にはなりきれていない。
EUから離脱することでこのような状況を変えることができ、イギリスのプライドを取り戻せると離脱派は考えている。

 

イギリスのEU離脱のデメリットは?

 キャメロン首相はEU残留派だった。キャメロン首相含む残留派によるEU離脱のデメリットに関する主張は大きく3つある。

⓵雇用・企業が混乱する

⓶移動が困難になる

⓷EU市場に参入しにくくなる

 

EUから離脱することで、移民だけでなく他のヨーロッパ地域から移り住むことも難しくなる。
EU離脱にともなって上記のようなデメリットが発生し、イギリスの経済規模が縮小するというのが残留派の主張。

 

イギリスの輸出額の約50%はEUが購入している。EU市場に参入できなければ、イギリス経済だけでなく安全保障の面でも影響が出るとされている。
実際にイギリス経済は混乱し始めており、イギリス国債やイギリスの通貨であるポンドは下落しつつある。伴って、ユーロも価値を下げている。
イギリスのEU離脱は、1国の問題にとどまらず欧州全体を巻き込み、世界経済全体の混乱に繋がる可能性がある。

 

イギリスのEU離脱~年代により意見が異なる

イギリスでは、年代が高い人ほど離脱派が多く、若年層ほど残留派が多い傾向にあるらしい。

 

1975年の国民投票やEEC加盟前のイギリスを知っている年代が高い層、離脱派に賛成する傾向が強いと考えられている。
20代を中心とする若年層はイギリスがEUに属している状態しか知らない人も多いこの差がEU離脱に関する意見の相違につながっているらしい。

 

イギリスの有権者登録はインターネットでも行うことができ、今回の国民投票では有権者登録は6月7日までだった。
海外情報サイト「DIGIMA NEWS」によると、6月7日の直前1週間に有権者登録をした人は100万人を超えており、駆け込みで登録した人が多かったことが分かった。

 

6月7日に登録を完了した人の半数以上が32歳以下の層で、特に25歳以下が13万2,000人と、若い層ほど駆け込みで登録している。
ちなみに登録最終日にアクセスが集中したため、登録サイトのサーバーがダウンしてしまったらしい。選挙管理委員会は期限延長を政府に要請し、政府は登録期間を9日まで延長することを決定したとか。

 

延長された2日間にも若年層がインターネットで有権者登録をしたといわれている。若年層は残留派が多い傾向にあるため、若者の投票率が高ければ残留派が優位という予想がされていた。

 

他国に飛び火する可能性がある~日本への影響?

イギリスのEU離脱問題はEU内の他の国にも影響をあたえる可能性がある。フランスやイタリア、オランダ、デンマークといった国はEU内でも離脱派が多いとされており、もしイギリスが離脱すればこれらの国に論争が飛び火するといわれている。当然、日本にも影響が出て来るだろう。

 

EUに所属していて離脱した国はこれまで1つもない。何が起こるか予測できないため、Brexitに対する不安が広がっているのだ。

 

イギリスのメイ首相は2017年1月17日に移民制限や司法権独立などのイギリスの権限回復を優先するため、EU離脱への意向を鮮明にした。

 

2016年6月23日のEU離脱に関するイギリス国民投票で、一時は残留多数であったものの最終的には離脱派が残留派を上回り、イギリスのEU離脱が決定。

 

これは世界的に大きな転換点となった。

 

イギリスはドイツに次ぐEUの主要国EU主要国であるイギリスが離脱することは、EU諸国を始めとする世界各国にとって驚きでしかなかった。

 

イギリス、EU離脱へ強硬姿勢

国際社会や国際経済を考える上で、自国と他国との取引である貿易はかかせない。今回メイ首相はEUの単一市場から撤退し、新たに2国間貿易を進める方針を示した。

 

現在、アメリカやトルコとの2国間貿易協定の交渉を進めている。しかし、EUから完全に離脱しなければ2国間貿易協定は結ぶことはできない。なぜなら、EUのルールでそう決められているから。

 

EUの規約では離脱交渉期間は2年以内とされている。予定では2017年3月末に正式に離脱を発表し、その後離脱交渉をすることになる。2019年3月までには完全にイギリスがEUから離脱する予定。(ただ、これは下院の承認が得られないため先延ばしになっている)

 

EU離脱交渉期間と並行して、2国間貿易協定の交渉を進めていくのが今後の焦点となる。

 

トランプ大統領はEU離脱を支持!なぜ?

第45代アメリカ大統領に就任したドナルド・トランプ氏は、大統領選挙時にイギリスのEU離脱について以下のように言及。

 

移民は欧州にとって悲惨な問題だと思う。その多くがEUによって後押しされた。(英国は)EUにいない方がずっと良いと個人的には思う。ただ、これは助言ではなく、単なる私の感想だ。EUを離脱した方がずっと良いと思うが、彼らが自ら決断してほしい(出典:ロイター)

 

この発言に加えて、大統領選挙中から現在までにかけてトランプ氏の移民に対して敏感な反応が良く汲み取れる。

実際に、大統領就任後トランプ氏は自らの政策方針に掲げていた移民排除を有言実行し、現在進行中。

アメリカでも移民問題は大きな問題となっている。アメリカ第一主義を掲げているトランプ氏にとって、アメリカ国民の雇用を奪いかねない移民は標的なのである。

移民問題をきっかけとしてイギリスに共通認識が生まれ、EU離脱を支持したのではないかと推測される。

 

日本にどういう影響があるか?

イギリスのEU離脱は日本にも多くの影響を及ぼすと懸念されている。各企業も、この問題に備えて対応は考えているはずだが、不安は残る。

⓵円高

⓶関税

⓷金融機関の戦略見直し

 

⓵円高:イギリスのEU離脱によりユーロへの信頼が下がるため、ユーロ安が起こると予想される。そうなると信用のある通貨に移行するのが普通。つまり円高になることが充分予想される。

 

⓶関税:貿易に負の影響が出ることが予想される。特に、製造業:車、電化製品等々に顕著な影響が出るだろう。メーカーによっては、すでに英国からの撤退を済ませた所もある様だが、不安は残る。ホンダは完全撤退したと聞いた。賢明な策ではないか。

 

イギリスで生産を行い、ヨーロッパに生産物を輸出している日系企業にとっては、イギリスのEU離脱は痛手となる。なぜなら、イギリスがEUに所属している場合はEU諸国への輸出に関税がかからなかったから。

離脱してしまうと輸出には関税がかかるようになるそうなると当然、企業の収入も以前より減少することだろう。イギリスに生産拠点を置く日系企業にとっては避けがたい事態である。

 

⓷日本の大手の金融機関はロンドンの世界金融センター(通称:シティー)に拠点を設け、ヨーロッパの広い範囲で事業を行っている。

 

日本の多くの大手金融機関は、EUに所属している1つの国で認可を得れば、ほかの加盟国でも金融サービスを提供できる単一パスポートと呼ばれる免許制度を利用している。

 

もしイギリスがEUを離脱すれば、この免許制度は適応されなくなる。つまり、金融取引の制限を意味することになる。そうなれば金融機関も事業の戦略を組み直さなければならない。もう対応を済ませている所もあるみたいだが・・・

 

考えられる大きな影響は以上のようなものと思われるが、もっと私たちに関係するもので直接的な影響も出て来るのではないか。

 

先程の例をとると、円高による影響。

円高になると言っても私達が株や投資を行わない限り、円高を実感することは少ないはず。しかし、円高により企業の業績が悪くなり、人員整理を行う可能性が出て来れば、もう安閑としていられない。

 

自分ないし身内の人や友人が人員整理の対象になったとしたら、私達にもイギリスのEU離脱問題が大きく関係して来るのが良く分かる様になるのではないだろうか。

 

株価が下がり、企業利益の悪化が予想される。
円高により、旅行客が減る。円高で日本に旅行するメリットが無くなる。日本経済を底支えしている観光業がダメになる。
このデメリットは大きい。測り知れない。

 

メリットもある。ポンド安になるから、イギリスの製品が安くなる。海外旅行が行きやすくなる。ボンド安、ユーロ安になるから・・・円高還元セールも期待できる。輸入品が安くなるのだから、しかし、これは国内品がそれだけ売れにくくなるという事で
結局、「損」の方が大きくなるだろう。まず、メリットの方は期待出来ない。

 

特に、日本でさえ移民問題は避けて通れない問題であり、今回の入管法の改正は実質移民政策である。移民を受け入れない限り、労働人口が減少している日本では、今経済が成り立ってゆかないからだ。

 

ただ、日本では移民という言葉を使わず、入管法の改正だけで問題発生をかわそうとしている。ヨーロッパで多く起きている自国民の雇用問題に直結しないように一時しのぎの方便政策を取っているから、まだ問題が表面化していない。これが表面化すれば外交問題にまで発展する可能性を含んでいる。

 

欧州の様な問題が起きれば、日本はすぐ外国人を追い出せる様な政策に留めているだけだ。問題が発生しないように誤魔化しているだけの状態である。

 

我々が税金の増加で生活出来なくなったり、テロの脅威にさらされない限り、今なし崩し的に日本は移民を受け入れざるを得ない局面に来ている。アジアからの教習生の福利厚生の何と酷い状態であることか・・・すべてに目をつむっている。そしてシラーと移民を受け入れている。

これが貿易不振、円高不況、人員整理といった様な局面の事態が起これば、日本はすぐに移民や教習生を拒絶できる体制にしている。今、雇用の安全調節弁は、非正規雇用の人達に全部しわ寄せがいき、何とか誤魔化しが効いている。

 

これが誤魔化せ切れなくなれば、日本はアジアからの移民や教習生はすぐ拒絶するだろう。イギリスのEU離脱問題は対岸の火ではないのだ。ヨーロッパが遠いから、多くの日本人が自覚していないだけの話だ。あまりに無頓着だ。

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