セブンイレブンが24時間営業を見直し?直営10店で16時間実験

   

 

セブンーイレブン・ジャパンは3月中旬から営業を16時間に短縮した店舗運営の実験を始める。宮城、栃木、東京、千葉、愛知、兵庫、福岡、熊本の1都7県にある直営店10店舗が対象となる。

 

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セブンイレブンが24時間営業を見直し?

 

人手不足が深刻となる中、今回の実験がコンビニ・セブンイレブンの24時間営業の見直しにつながるか、注目を集めている。

 

セブンは駅構内やオフィスビルなどに入居する店舗を除き、24時間営業を原則としている。
今回の実験では営業時間を午前7時から午後11時までにする方針。実験に期限は設けないが、少なくとも数か月間は行う予定。

 

売り上げの動向など結果次第では、全国約2万点の内9割以上を占めるフランチャイズチェーン加盟店での導入を検討する可能性もある。

 

時短営業を巡っては、人手不足に陥った東大阪市の「セブンーイレブン東大阪南上小坂店」が16時間営業に切り替え、セブン本部と対立。

 

先月27日には加盟店オーナーが団体交渉の申し込れを行い、セブンは団体交渉に応じない姿勢を示して来た。

 

同店の動きも今回の実験を行う契機の一つになったといい、親会社のセブン&アイ・ホールディング広報は「24時間営業をする方針は変わらないが、実験でお客様の反応や物流、売り上げなどへの影響を見る」と説明し、見直しに含みを持たせた。

 

一方、ファミリーマートは2017年から一部店舗で時短営業を実験的に行い、ローソンでは現在、全国40店舗で時短を認めている。

 

今回の実験について、セブン―イレブン東大阪南上小坂店のオーナー、松本実敏(みとし)さん(57)は「実験を始めるのは一歩前進だと思う。実験で終わらせず、営業時間が選択できる仕組みが広がってほしい」と語っている。

 

 

直営店10店舗だけで、なぜ16時間実験なのか?

 

コンビニエンスストア最大手のセブンーイレブン・ジャパンが実験を始める方針を明らかにした背景には、「深刻な人手不足」というコンビニや外食産業で共通の課題が横たわっている。

 

セブンは24時間営業に強いこだわりを示して来ただけに、営業時間見直しの動きが広がる可能性がある。

 

ファミリーマートとローソンを含めたコンビニ大手は、24時間営業を原則に加盟店と契約している。営業時間が長いほど売り上げが伸び、本部が受け取るロイヤルティーも増える他、朝のピーク時に向けて深夜に納品するなどの作業をする方が効率が良いためだ。

 

しかし、人手不足が深刻化する中で24時間営業を継続することは困難になりつつある。
外食産業ではファミリーレストラン「ロイヤルホスト」などを運営するロイヤルホールディングスが2017年1月末に、全店舗で24時間営業を廃止。

 

「ガスト」や「バーミヤン」を運営するすかいらーくホールディングスも大部分の店舗で24時間営業を辞めている。

 

コンビニでもローソンは、人手不足や深夜の売り上げが少ないことなどを理由に加盟店40店舗で時短営業を容認。

 

ファミリーマートも加盟店から要望があれば「個別的に協議する」(広報)としている。

 

1975年に24時間営業を導入したセブンは、駅構内などを除き時短営業を認めておらず、今後の実験を踏まえて24時間営業が必要かを慎重に検討する方針。

 

業界関係者からは「売り上げが減る(マイナス)のデータを集めたいだけ」との見方がある一方、「最大手が動けば時短検討の動きが強まる」との指摘も出ている。

 

また、セブンは無人レジの導入など「省人化」を進める社内組織を近く設置する方針。最新のITも活用しながら店舗運営の在り方を模索する機運が高まっている。

 

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なぜ、加盟店で実験しないのか?

 

今回の実験対象はセブン本部が直接運営する10店のみ。2万店を超えるセブン―イレブンのうち、約98%は本部とFC契約を結んだ加盟者が運営するFC店だが、今回の実験では対象外。本部は、売れ行きに応じた一定割合の金額を加盟店から受け取るが、人件費などを負担するのは店側だ。

 

「人手不足で24時間は限界」と2月1日から自主的に営業時間を短縮、本部から違約金約1700万円とフランチャイズ契約の解除を求められた大阪府東大阪市のセブン-イレブンオーナー松本実敏さん。

 

午前6時~翌日午前1時の19時間営業にして1カ月が経過した。
松本さんは「直営店のみでなく、各地のオーナーが経営状況に合わせて営業時間を選べるよう、引き続き要求していきたい」と話す。

 

関西地方の60代のオーナーの男性は、「なぜ直営店でやるのか。いくらでも数字がごまかせてしまう。『実験したが効果はない』という発表を前提とした、ポーズではないか」と懐疑的だ。「FC店に対象を広げるとしたら、過大なノルマを課したり、結局本部に決定権を持たせたりする内容になるのではないか」と懸念する。

 

西日本のオーナーも「実験だけして結果すら発表せずにうやむやにしてしまうのではと、信用できない。本当に聞く気があるなら、話し合いの場を持ってほしい」。ただ、関西経済同友会の幹部らが会見で本部側の対応を批判するなど、これまでとは違う動きもあることから、「具体的な動きを見守りたい」と話した。

 

対立が表面化してから、松本さんの所には全国各地のコンビニオーナーからの手紙や電話が殺到、直接、同店を訪れるオーナーもいるとか。松本さんは「これだけギリギリの人が多いとは…」と実感する日々ですと語る。

 

手紙やハガキは20通以上、直接来店したオーナーは20人以上、電話は100件以上という。他のコンビニチェーンのオーナーからも相談や激励の電話があるそうだ。

 

激励を受けた松本さんは語る。
「アリとゾウの闘い。僕、1人やったらもうとっくの昔に倒されている。相手は踏んだことすら分からないでしょうね」

 

もちろん、激励の声だけではありません。非難の電話もあるという。
「おまえらコンビニやろ。24時間やれよ! 何を言うてんねん。おまえら奴隷でええんじゃ!」。

 

批判も覚悟の上です。「それぞれ人は考え方はあってもいい」。
その上で「選択制にできないのでしょうか。もう少し自分たちの儲けだけを考えるんじゃなくて…。ええ店なんですよ。商品もいい。セブン-イレブンは社会に必要なんですよ。ただね、ここまでの儲け主義で疲弊させるのはどうかと思う」と話す。

 

24時間営業を原則とするセブン-イレブン・ジャパンは、3月中旬から一部の店舗で夜通しの営業をしない短縮の実験を始める。しかし、「まだ始まったばかり。ここからがスタートです」と松本さん。少しずつですが、取り巻く状況は変化してきていますと語る。

 

セブンの一方的な契約内容の締結・加盟店への過剰な締め付けが限界に近付きつつあるのは確かな様だ。人材派遣で人手不足が解消されるぐらいなら、とっくの昔に解決している話だ。

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