阿部一二三&詩が日本史上初兄妹同時に優勝!柔道世界選手権

      2018/09/23

柔道世界選手権は、21日アゼルバイジャンのバグーで行われ、男子66キロ級の阿部一二三(ひふみ:21歳)=日体大=が2連覇!妹で女子52キロ級の阿部詩(うた:18歳)=兵庫・夙川(しゅくがわ)学院高=が初出場優勝を飾り、日本史上初めて兄妹同時に世界一に輝いた。

 

Sponsored Link
 

伸び盛りの兄、ニューヒロインの妹!

 

2年後の東京五輪兄妹同時で金メダル獲得への期待が膨らむ快挙を見事に成し遂げた。
特に、18歳2ヶ月の妹:阿部詩は1993年大会の48キロ級を18歳0か月で制した田村亮子現姓:谷)に次ぐ若さで世界一となった。
日本は今大会ここまでに男女4階級で金メダル3個を獲得している。

 

兄:阿部一二三の談話

自分は一本を取る柔道だが、状況に合わせて勝ち切れた。一つの成長だと思っている。2連覇をすること以上に兄妹での優勝が目標だった。

 

妹:阿部詩の談話

今年に入って一番うれしい。自分の柔道が出来た。(世界選手権は)普通の国際大会とあまり変わらなかった。緊張はしたが、雰囲気に呑み込まれはしなかった。

 

兄:阿部一二三は初戦の2回戦から6試合を勝ち上がり、4試合で1本勝ちしている。
準決勝ではリオデジャネイロ五輪2位の安バウル(韓国)に延長の末、優勢勝ちをし、決勝のエルラン・セリジャノフ(カザフスタン)には見事に1本勝ちで締めくくっている。

 

初戦から闘争心にあふれ、エンジン全開だった。目をぎらつかせ隙のない戦いぶりで昨年に続き男子66キロ級を制した。
「今年も他を寄せ付けない力を見せつける」とばかりに、飽くなき向上心で突き進み2連覇を成し遂げた。

 

相手は強烈な投げ技を警戒し、まともに組み合おうとはしない。
それでも攻め立て真骨頂を発揮した。
リオ五輪で2位の安バウル(韓国)との準決勝は一進一退の攻防戦が続き延長戦になったが、両袖を絞られた不利な体勢のまま強引に担ぎ上げ技ありを奪った。
決勝は1分ほどで1本を奪った。

 

阿部に本来の荒々しさが完全に戻った試合だった。7月には国際大会の連勝が34でストップし、「負けられない」とのプレッシャーから守りの姿勢になってしまっていた。7月の大会結果は3位に終わってしまったが、今回は完全に原点に回帰し、敗北を糧に成長を遂げ底知れない可能性を見せつけた試合内容であった。

妹:阿部詩の豪快な勝ちっ振り!これは正に兄譲り!

 

「去年のお兄ちゃん(一二三)のように、世界が驚くような柔道を見せたい」と言っていた妹はその言葉通りに5試合オール一本勝ちで世界選手権デビューを飾った。

 

世界選手権の大舞台で18歳の妹は鮮烈な投げ技を連発し、女子52キロ級の頂点に見事に立った。
妹の詩は周囲が驚くようなダイナミックな柔道を行う。

兄:一二三に負けないほど、見るものをワクワクさせる快進撃で狙い通りの結果を掴み取った。
両袖を絞り取られても、委細構わず袖釣り込み腰で相手を担ぎ上げる豪快な投げ技は正に兄譲り!

 

「お兄ちゃんの技を見て、自分風にアレンジしてきた」と言う。
世界ランキング1位のブシャール(フランス)との準決勝では、相手の右腕を取るとクルクルと華麗に回り、わずか26秒で腕がらみを決め快勝。場内をどよめかしたほど見事な勝ちっ振りだった。
準々決勝も寝技で抑え込み。苦手としていた寝技で新境地をみせつけた。
「進化した姿を見せられたと思う」。
その表情には充実感が漂う。

 

志々目との決勝は、さすがに延長までもつれたが、最後は内股1本で締めくくった。
志々目との日本選手対決では互いを知り尽くしているだけになかなか技が決まらない。
延長53秒。阿部詩の間合いになった。
「来たと思った」。その瞬間を逃さない。
この嗅覚は天性のものだ。
内股を繰り出して一本勝ち。
兄が目標としていた全試合一本勝ちを果たし、「自慢しちゃおう」と、笑った。

 

これで女子52キロ級は日本勢が3大会連続で制した。
志々目は準決勝で3大会連続3位のエリカ・ミランダ(ブラジル)に優勢勝ちしたが、決勝で力尽き、阿部詩に敗れた。

 

妹:詩を小学校時代から指導する兵庫・夙川学院高校の松本監督の話では、当初は「練習嫌い」だったという。
道場に来ても壁にへばりついて「絶対やらへん」と動かない。
ただ、ひとたび畳に上がれば抜群の集中力を発揮するのは昔からだったという。
大舞台になるほど光る。「天賦の才」と監督は驚きを隠さない。

 

Sponsored Link
 

今大会の勝因は?そして阿部兄妹が次にめざすものは?

 

兄妹が互いに意識し合い、良い意味での闘争心を競い合っている。
妹は兄を見習い、技を盗む。自分なりにアレンジ・工夫をする。
兄は兄で自分の優勝より兄妹同時の優勝を目標に掲げる。
互いの存在が良い刺激剤になっている・・・理想的な展開だ。
勝因は互いの存在を認め合っているということかな。

 

兄妹が次に目指すものは当然ながら東京オリンピックだろう!
2020年の東京オリンピックに妹の詩と兄妹代表になれば同じ日の試合に出場することになるので、兄妹同時金メダルの獲得を狙っている。
さらに兄の一二三は、憧れである野村選手が達成したオリンピック3連覇を上回る4連覇を目標に掲げている。

 

兄:一二三の好きな言葉は、「努力は天才を超える」
妹:どちらかといえば兄よりは天才肌である。どこへ出ても物怖じしない。
これまで外国選手に無敗を誇る。
しかも底が知れない、今後の可能性を感じさせる見事な勝ち方である。
東京五輪まであと2年。
この18歳はどこまで強くなるのか、その期待は兄以上に注目されている。

 

実に、凄い兄弟が表れてきたものである。
兄:一二三は、すでにTBSの人気番組「情熱大陸」でも特集されているぐらいだ。
互いに伸びしろがどこまであるか、兄妹とも底が知れない。
間違いなく、兄妹そろって2020年の金メダル候補である。

 - 未分類